【山口県】[周南市]アンケートから「個別番号」消える 市民「個人が特定されない」と歓迎
山口県周南市が無作為に抽出した市民向けに実施するアンケートで、回答用紙に記載されていた個別番号が、少なくとも31日(水)締め切りの「ごみに関するアンケート」から撤廃された。市民からは「個人が特定されないので回答しやすい」の声が聞かれる。 (山上達也)
昨年のアンケートは回答用紙に個別番号
回答用紙に個別番号が記載されたのは、昨年8月に市民4千人に発送した第3次まちづくり総合計画の策定のためのアンケート。調査は回答用紙かオンライン回答かを選択できる仕組みだったが「重複回答を避けるため」として用紙に個別の番号が記され、Web回答の際はこの番号の入力を求めた。 このためアンケートを受け取った市民から「自分が答えたことが相手(市役所)にわかると思うと本音で答えられないし、よそ行きの回答になる」と疑問の声が出ていた。 本紙はこの問題を昨年9月6日付の1面で取り上げ、市に改善を促す問題提起をした。
用紙回答に一本化し問題解決
それから10カ月。周南市民である筆者のもとに、たまたま「ごみに関するアンケート調査」の要請文と回答用紙が周南市役所から封書で届いた。18歳以上の市民から無作為抽出した2,655人が対象で、アンケートでは燃やせるごみの減量化▽3R(リデュース、リユース、リサイクル)▽今後のごみ対策などを聞いている。 回答用紙に個別番号は見当たらず、Web回答もなく、用紙による回答に絞られた。要請文には「調査は無記名で、統計的に処理しますので回答者が特定されることはありません」、「アンケート結果を目的以外に使用することはありません」と書かれている。
「アンケートは無記名が一般的」
本紙は10日、総合計画アンケートの担当課だった企画課に取材したが「取材は今回のアンケートの担当課に」と回答。案内された“担当課”のリサイクル推進課は「総合計画のアンケートの時のことはよくわからないが、無記名による調査という一般的な方法で実施した。プライバシーは守られるので安心して回答してほしい」と話していた。 今後も市のアンケートでは市民が「個人が特定される」と懸念することのない配慮が求められる。下松市と光市ではこれまでのアンケートで、回答用紙に個別番号を記載したことはない。