マライア・キャリー、母親と姉が同じ日に亡くなったと発表。過去に「家族からATMのように扱われた」苦悩を告白【SPURセレブ通信】
実の母、兄、姉との歪な家族関係に長年、苦しんできた歌姫のマライア・キャリー(55)。母パトリシア(87)と姉アリソン(63)が同じ日に逝去したことが明らかになった。 【写真】マライアと手を繋ぐ、母パトリシア 米メディア『People』に独占コメントを発表したマライアは、「この週末に母を亡くし、打ちのめされています。そして悲劇的なことに、姉も同じ日に命を落としました」「母が亡くなる前の最期の一週間を、一緒に過ごせたことを幸せに思います」「この大変な時に、皆さんからの愛とサポート、そして私のプライバシーを尊重してくれたことに感謝しています」と心痛な想いを吐露。 なお、2人の詳しい死因は明らかになっていないと『People』は報じている。 マライアの実父、アルフレッド・ロイ・キャリー(享年72)と結婚し、3人の子どもを授かったパトリシア。名門・ジュリアード音楽院で学び、過去にはオペラ歌手・ボーカルコーチとして活動した経歴を持つ。アルフレッドとは、マライアが3歳の時に離婚している。 マライアの天性のボーカルは母から受け継いだもので、マライア自身も2009年に出演したCBSの番組『サンデー・モーニング』で、「母は間違いなく、私にインスピレーションを与えてくれた最初の人。彼女は元オペラ歌手で、今でも歌っているわ」と話していた。 そんな母との親子関係は長年複雑な状況にあり、マライアは2020年に出版した自叙伝『The Meaning of Mariah Carey』のなかで、「私の人生のさまざまな面と同じように、母との関係も、矛盾と相反する現実に満ちていた。それは白か黒かというものではなく、虹のような感情だった」「私たちの関係は、プライド、痛み、恥、感謝、嫉妬、賞賛、そして失望が入り混じったトゲだらけのロープのようなもの。複雑な愛が、私と母の心を縛り付けている」と告白。 しかし浮き沈みはあったものの、マライアは母と番組で共演しデュエットを披露するなど、絶縁状態にはなかったようだ。また自叙伝の一部をパトリシアへ捧げており、「私の母、パットへ。私は、あなたが全てのことを通して、あなたにできる限りベストを尽くしてくれたと信じています。私はいつも、あなたを精一杯愛します」と綴っている。 一方、亡くなった姉アリソンとの関係は母以上に複雑だったようで、自叙伝では、兄姉とは「接触しない方が感情的にも身体的にも安全だった」と語っている。 アリソンは元売春婦で長年薬物依存症と戦っており、HIV陽性者でもあった。また2015年には自宅で侵入者と遭遇する体験をし、その際、脳を損傷する重傷を負ったこともある。 マライアは自叙伝で、「私が12歳のとき、姉は私にバリウムを飲ませ、小指の爪くらいのコカインを接種させようとした。そして3度も熱傷を負わせ、売春させようとした」と壮絶な過去を振り返っている。さらに、兄のモーガン(64)からも虐待を受けていたという。 またマライアがシンガーとして有名になった後は、兄、姉、母親から、“カツラをかぶったATM”のように扱われたと主張した。 そして心の平穏と正気を保つために、セラピストから、文字通り家族の名前を変え、関係を再構築するように勧められたと説明。「私にとって、母はパット、モーガンは元兄、アリソンは元姉となった。“いつか奇跡が起きて、私が理想とする母・兄・姉になってくれるはず”。そう期待することをやめた」と綴っている。 2016年には経済的に困窮していたアリソンが、メディアを通じてマライアに助けを求めたことも。だが姉妹関係が修復することはなく、何十年も疎遠だったそう。 また、アリソンとモーガンは、マライアの自叙伝が発売された後、「真実ではない内容で名誉を傷つけられ、計り知れない精神的苦痛を与えられた」と主張し、マライアに対し訴訟を起こしている。 なお、『US Sun』紙の報道では、アリソンの友人で彼女の介護者でもあったデイヴ・ベイカーが、アリソンの最期を語っている。デイヴによるとアリソンは最期の3週間、自宅でホスピスのケアを受けていたという。 「私は彼女を9年間知っており、友人として、そしてここ数カ月は彼女の介護者として過ごしたので、とても寂しく思います」「さようならアリソン。傷ついた魂がこの世の苦しみから永遠に解放され、安らかでありますように」とコメントしている。