BMW「Z3 Mクーペ」が約970万円で落札! 独特のスタイルで新車当時は賛否両論あるも、現在ではカルト的人気が高まりつつあります
最低落札価格なしの条件で出品
その前期型Z3 Mクーペが、RMサザビーズのモナコ・オークションに出品された。1999年式のこのモデルに掲げられたエスティメート(推定落札価格)は7万~11万ユーロ(邦貨換算約1200万円~1880万円)。人気の希少車とはいえ、ウィズアウト・リザーブ、すなわち最低落札価格なしの条件で出品されているだけに、意外に安価でそれを手に入れる機会も残されている。 ドイツのマインツに新車でデリバリーされたこのモデルは、1999年5月18日に最初の登録が行われ、ほぼすぐに北のヴッパータールへと移動した。そこで3万1000kmを走行したのち、スペインのバリャドリッドに住むオーナーのもとへと渡ったという。現在の走行距離は約3万2000km。ブレーキは交換されたものの、ほかはトラブルもなく、またほとんどドライブされることもなかったようだ。 現在のオーナーのもとに渡ったのは2021年1月のことで、フェラーリのセールスや販売でもお馴染みの、パリのシャルル・ボッツィが、タイヤや燃料ポンプ、ダンパーを交換している。エアコンが装備され、美しいエストリル・ブルーとツートーンカラーのレザーで仕上げられたZ3 Mクーペには、もちろん工具や各種マニュアル、インボイスが付属する。コレクションとしては素晴らしい一品といえる。 そして注目のハンマープライスもまた、多くのビッターを驚かせるものだった。その数字はエスティメートを下回る5万9800ユーロ(邦貨換算約970万円)。落札者はじつにリーズナブルに、新たなコレクションアイテムを手に入れたことになると評しても、間違いではないだろう。だからこそ、オークションの世界は面白いのだ。