バスと同じくらいの大きさ 「屋台獅子」が次々と 26団体が披露
「第17回南信州獅子舞フェスティバル」(実行委員会主催、信濃毎日新聞社など共催)は20日、長野県飯田市の中心市街地で開いた。飯田下伊那地域を中心に26の保存団体が参加。900年以上の歴史があるという高森町の大島山(おおじまさん)獅子舞(県無形民俗文化財)が初めて登場した。 【写真】何人が入っているのやら 大島山獅子舞は同町大島山の住民が毎年の春祭りに披露している。獅子の胴体となる屋台を巨大なほろで覆い、獅子頭と練り歩く屋台獅子の一つ。飯田下伊那の屋台獅子の多くは、大島山獅子舞の影響を受けているとされる。 この日は2回舞い、延べ数百人が見守った。御者役が獅子を起こしたのを合図に演舞が始まると、屋台に入ったはやし連が笛や太鼓を奏で、獅子頭を左右に大きく振った。終盤、眠そうに口をぱくぱくさせる動きを見せて動きが静まると、長さ10メートル弱の屋台後方から色とりどりの紙製の花がまかれた。無病息災の縁起物を受け取ろうと、多くの観客が群がった。 大島山獅子舞の地元保存会長の小川文雄さん(79)は「地域を出て披露できて演者も自信が付いた。他の獅子舞とも交流し、後継者育成の方策などを学びたい」と話した。 飯田市内の祖母らと訪れた今村愛美さん(29)=東京都=は「獅子頭の動きに迫力があり、飯伊地域の源流らしさを感じた」と話していた。