高知東生さん「自分の弱みを見せたくなかった」 ギャンブル依存の経験語る 松江市
ギャンブル依存症の正しい知識や対応を学ぶセミナーがこのほど、松江市東津田町のいきいきプラザしまねであった。参加者約70人が、依存症の経験者で現在は支援者として活動する俳優の高知東生さんらの話を聞いた。 【写真】依存症からの回復描く 当事者や家族、映画出演 誰もが陥る可能性訴える 高知東生さんら
セミナーは「全国ギャンブル依存症の会 島根」が主催。中国地方の当事者やその家族らが参加した。 当事者や家族の支援団体「ギャンブル依存症問題を考える会」(東京)の田中紀子代表は、全国各地で活動する中で、地方ほど当事者や家族が支援を求めるのに時間がかかると指摘。自身も依存症の当事者で、ギャンブルを一度絶っても再開してしまった経験があり、「一度では治らない。自助グループに居続けることが大切だ」と訴えた。 ギャンブルや薬物依存の経験がある高知さんは、過去について「自分の弱みを見せたくなかった。『周囲にどう思われたいか』に自分が左右されていた」と当時を振り返った。「自分のありのままを周囲に正直に言えるようになり、変わることができた」と孤立しない大切さを訴えた。