「ムカデにかまれて大変なことに。僕が弟で…」”替え玉保険金殺人事件”の裁判 自身の弟になりすました通報内容が明らかに “身代わり”に大学生を殺害した罪に問われ
■南波被告の弟「ゲームをしていたら病院から電話が…」母「弟は太っているので別人と思う…」 検察側によりますと、南波被告は病院の職員に対しても、搬送された人を”南波大祐”、自身については”弟の名前”を伝えていたということです。 その後、弟になりすました南波被告が病院を立ち去ったため、看護師が過去のカルテにある電話番号に電話をすると、出たのは”本物の弟”でした。 南波被告の弟(供述調書によると) 「家で携帯ゲームをしていたところ、病院から電話があった。『お兄さんの命が危ないので戻ってきてください』などと、看護師に強い口調で言われた」 弟から連絡を受けた母親が病院に連絡し、看護師が事情を説明したところ、母親は「弟は太っているので、それは別人だと思う」と答えたということです。 そして、病院に駆けつけた母親らによって、搬送された人物が南波被告ではないことが発覚。警察の捜査の結果、愛知県で行方不明届が出ていた安藤さんであることが分かりました。 ■被害者の母「息子から『そんなことを言ってはダメ』と言われるかもしれないが…殺してやりたい」 裁判では、被害者の安藤魁人さんの母親の供述調書も読み上げられました。 安藤さんの母親(22年8月17日の供述調書によると) 「事件のことを聞きました。なぜ魁人がこんな目に遭わなければいけなかったのか。魁人は、犯人と会うのを本当に楽しみにしていました。家を出るときの魁人の笑顔が忘れられません。魁人の気持ちを踏みにじった犯人を許すことはできません。魁人は何も悪いことをしていないし、考えるほど犯人に腹がたちます」 そして、こう話したといいます。 安藤さんの母親(22年8月17日の供述調書によると) 「魁人は優しい子だから『そんなことを言ったらダメだ』と注意されるかもしれません。でも、言わせてください。 『犯人を殺してやりたい。同じ苦しみを味わわせてやりたい』 こんなことを考えていては、魁人は喜びません。本当の気持ちを胸に秘め、今は真実を明らかにして欲しいです。犯人は正直に話し、自分の罪を償って欲しいです」
裁判で行われた被告人質問でも、南波被告は「黙秘」を続け、事件当日の状況や自身の関与などについて、語ることはありませんでした。 裁判は25日に論告求刑と最終弁論が行われて結審し、判決は7月2日に言い渡されます。
中国放送
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