4社の回収ボックスがずらり 玉川高島屋S・Cが“循環先を選べる”衣料品回収を開始
玉川高島屋ショッピングセンターは、11月25日から西館3階に複数社の不要衣料回収ボックスを並べ、参加者が投入先を選べるプロジェクト「デパート デ ループ ポート(Depart de Loop Port)」をスタートする。衣料品や雑貨を持ち込む際に循環先を参加者自身が選択をする仕組みだ。商業施設が不要衣料の回収ボックスを置く事例は増えているが、複数種類の回収ボックスが並ぶケースは珍しい。 【画像】4社の回収ボックスがずらり 玉川高島屋S・Cが“循環先を選べる”衣料品回収を開始
参加者には4つの選択肢がある1つ目のJEPLANによる「ブリング(BRING)」は、衣料から衣料へのリサイクルに向けて、ポリエステル素材を独自のケミカルリサイクル技術によって、新たな衣料などの原料に生まれ変わらせる。2つ目のエコミットによる「パスト(PASSTO)」は、まだ使える衣料や雑貨を選別・再利用し、再流通先を通じて必要な人に届ける。3つ目のスタイレム瀧定大阪による「プラスグリーンプロジェクト(PLUS∞GREEN PROJECT)」は、ポリエステル繊維をリサイクルして「トゥッティ(TUTTI)」という培地とする。4つ目のクレサヴァによる「サーキュラーファーム(CIRCULAR FARM)」は、「衣から新しい食への循環」をコンセプトに、衣料は独自のテクノロジーで再資源化され、土壌改良剤などに生まれ変わらせる。
また、開業初期に西館地下に設置したごみ分別施設「リサイクルファクトリー」を11月15日から「リサイクルステーション」としてリニューアル。「透明性」をコンセプトにコロナ禍で使用した飛散防止アクリル板512kgを再利用した素材で分別ルームの見える化を実現した。さらに、品目ごとの廃棄量をテナント単位で可視化し、従業員一人ひとりの意識改革につなげる。「ごみとしての終着点から、資源としての始発点に変えることを意識」し、分別の種類を細分化し「施設従業員の廃棄物による環境問題への意識醸成と行動変容を促進する施設として生まれ変わる」ことを目指すという。
さらに近隣の小学校・地域住民に同社のごみ廃棄の実態や環境保全に対する取り組みを知ってもらうきっかけづくりとして、春休みにあわせた 2025年3月に小学校高学年の児童に向けた環境教育の場の提供を行う予定だ。