大分鶴崎・志賀杏陸主将が「100点」堂々の選手宣誓!! 国立大舞台も緊張なし「楽しむことが自分のモットー」
14年ぶりの7回目の全国出場を果たした大分の伝統校を率いるキャプテンが、堂々の選手宣誓で大会の始まりを告げた。 【写真】「イケメン揃い」「遺伝子を感じる」長友佑都の妻・平愛梨さんが家族写真を公開 第103回全国高校サッカー選手権は28日、国立競技場で開会式を行い、組み合わせ抽選会で選ばれた大分鶴崎高のMF志賀杏陸(3年)が48校代表で選手宣誓を務めた。今夏パリで行われたオリンピック・パラリンピックやサッカー日本代表の快進撃に触れ、世界に視座を広げながら、この場に立てなかった他校の思いや、支えてくださっている人々への感謝も伝えた立派なスピーチ。終了後、志賀は「緊張することなく、その場の雰囲気を楽しめたと思います。学校の自習時間、お風呂で練習していたので練習の成果を出せて、100点の選手宣誓だった」と胸を張った。 大分トリニータU-15出身の志賀は、主将を務めるのは高校が初めて。大勢の前でスピーチをする経験は今までなかったそうだが、選手宣誓の大役にも「緊張はなかった」といい、言葉が途切れることなく話し終えた。 「楽しむことが自分のモットー。これほど大勢の方が見てくださる中で自分の発言ができるのは高校サッカーで(歴史上)103人しかできないこと。人生で初めての経験を楽しもうという気持ちだけで緊張せずに選手宣誓することができました」 モットーの楽しむ心はスピーチのテーマにも表れていた。昨年まではコロナ禍における「サッカーのできる喜び」を題材にした選手宣誓が続いていたが、今回はあえてコロナ禍に言及せず。「ここ最近はコロナなど暗いニュースを入れている宣誓が多かったので、五輪やサッカー代表など明るいニュースを入れて、明るい幕開けができるようにと思いました」(志賀)。オリパラやW杯予選に触れることで、日本スポーツが世界に挑む明るい気運をアピールした。 また宣誓の中では「この選手権大会に出場する選手の中から、将来、日本代表のユニフォームに袖を通し、活躍する選手が誕生することを信じています」と述べ、サッカー日本代表の躍進に言及したのも印象的だった。 高校選手権は数々のW杯戦士を輩出し、世界につながる大会。都道府県順で隣同士にあたる宮崎県代表・日章学園高ではU-17W杯出場経験を持つFW高岡伶颯(3年/サウサンプトン内定)が主将を務めており、十分に現実味のある宣誓ともなっていた。 志賀は「自分はW杯をテレビで見て、すごい憧れを持ってサッカーをしているし、日本代表は雲の上の存在だと思う。高校年代だと高岡選手たちが日本代表に行っていて、すごく羨ましいし、自分もいつか行けたらと思う存在」と同世代から受ける刺激もスピーチに込めたといい、「最終予選をテレビで見ていて目指したいと思った」と自身の飛躍にも思いを語った。 そんな志賀が率いる大分鶴崎高は31日の2回戦から登場し、岐阜県代表の帝京大可児高と対戦。奇しくも昨年度の大分県代表・柳ヶ浦高が敗れた相手だが、志賀は「チームの雰囲気は県大会から継続してチーム全体で勝利に向かう良い雰囲気が作れている。初戦突破を目標にしているので一丸となって頑張っていきたいです」と意気込んだ。 ■大分鶴崎高MF志賀杏陸主将の選手宣誓 「宣誓!私たち代表校48校は103回目の開催となる、歴史と伝統ある全国高等学校サッカー選手権大会に出場できることをたいへん嬉しく思います。今年は7月から9月にかけてパリでオリンピックとパラリンピックが開催されました。出場するすべての選手が最後まで諦めずに、代表選手としてのプライドを持ち、全力でプレーする姿に心を打たれました。また森保一監督率いる日本代表がW杯アジア最終予選で現在、快進撃を続けています。この選手権大会に出場する選手の中から、将来、日本代表のユニフォームに袖を通し、活躍する選手が誕生することを信じています。そして今日、ここに立ちたかった仲間、地区大会で涙を流した仲間がたくさんいます。私たちはその仲間たちの思いを受け、郷土の代表としていま、国立競技場に立っています。その代表としての誇りと責任感を持ってこの大会に臨みます。高校3年間サッカーを続けて、うまくいかない日を何度も経験してきました。そんな日は焦らず、腐らず、怠らずに常に前を向き、たまに訪れるうまくいく日には保護者の方々をはじめ、今まで支えてくださった全ての方々への感謝の気持ちを忘れずにここまで過ごしてきました。今までやってきたことを信じ、自分を信じ、仲間を信じ、終了の笛が鳴るまで全力でプレーすることをここに誓います。令和6年12月28日。大分県代表、大分県立大分鶴崎高等学校、サッカー部主将、志賀杏陸」