今年も“下剋上”へ J1サガン鳥栖と対戦 去年2度の“ジャイアントキリング”JFL高知ユナイテッドSC 日程面で厳しい条件も「臆せず前向いて挑む」サッカー天皇杯2回戦
■攻撃力あるJ1サガン鳥栖、勢いに乗るJFL高知ユナイテッドSC 今年も、天皇杯での飛躍が期待される高知ユナイテッドSC。5月26日の1回戦では、2年連続で対戦した島根代表の「ベルガロッソいわみ」に1-0で勝利していて、12日の2回戦で、早くも“J1”クラブ「サガン鳥栖」と対戦します。 「サガン鳥栖」は、1997年に市民クラブとして設立され、「J2」が発足した1999年にJリーグへ入会。2012年にJ1に昇格して以降、国内サッカーのトップリーグ・J1に残り続けています。高知ユナイテッドSCにとっては、“格上の強豪クラブ”です。 攻撃の中心は、ブラジル人FWマルセロ・ヒアン。身長188cmの「高さ」と、空いたスペースに「抜け出す力」を生かし、ここまで16試合に出場して7得点(リーグ6位)。高知のDF陣にとっては“手ごわい選手”です。そのヒアンにパスを送る、MF手塚康平やMF堀米勇輝らを「封じ込める」ことや、「不用意なセットプレーを与えない」ことが、高知の勝利への“鍵”となりそうです。 クラブは今シーズン、J1で4勝10敗2引き分け、勝ち点14で17位と低迷しています。直近の公式戦3試合で勝ちがありませんが、今シーズンJ1で勝利した全ての試合で3点以上をあげていて、警戒すべきは、その「攻撃力」です。 一方の「高知ユナイテッドSC」は、2016年に、当時四国リーグに所属していた「アイゴッソ高知」と「高知UトラスターSC」が統合して誕生しました。「Jなし県」高知からの“Jリーグ入り”を目指していて、2020年にJFLに昇格し、今年が5シーズン目。選手は、高知県内の企業でのアルバイトなどをしながら、練習に取り組んでいます。 攻撃の中心は、今シーズンここまで5得点(リーグ3位)のFW小林心。さらに、MF樋口叶、FW新谷聖基、FW東家聡樹も今シーズンここまで3得点と、攻撃陣が“どこからでも点を取れる”サッカーを展開。サイドバックのDF吉田知樹や、今シーズン新加入のDF上月翔聖も、前節で得点に絡む活躍を見せています。守備では、今シーズン新加入のGK大杉啓が全試合に出場しリーグ最少タイの7失点と、好守が光っています。