補助金活用で建設資材会社が「社員教育用アプリ」開発 新規事業参入のビジネスモデルとは?《長崎》
NIB長崎国際テレビ
国などの補助金を活用して、新規事業に取り組む会社の事例を学んでもらおうと、見学ツアーが行われました。 建築資材などを扱う大村市の会社は、補助金を使うことによって自社でアプリの開発を手がけています。
大村市に本社を置くLTU。 住宅用建築資材を販売する「富建」を中心としたグループの持株会社で、木造のコンテナハウスの製造も手掛けます。 能登半島地震の被災地などでも活用されていて、事業の柱の1つになっています。 (LTU 原田岳社長) 「(補助金を活用して導入した) 天井クレーンと、自動加工機が2つあるおかげで12mの(コンテナハウス)が月に25個作れる」 会社見学ツアーは、県が取り組む「事業変革サポート事業」の一環で、事業を委託する県中小企業診断士協会が初めて開催。
県内企業から15人が参加しました。 (県中小企業診断士協会 前田 愼一郎会長) 「新規事業に取り組むことによって、企業としての発展とともに雇用の促進や、経済の振興につながれば」
LTUの原田 岳社長は海上自衛隊から、12年前に「富建」へ転職。 当時の会社はデジタル化が進んでおらず、無駄な業務が多かったことから、受注などを管理するシステムなどの開発を進めたそうです。 (LTU 原田社長) 「IT会社がシステムを作っているが、その業界で働いたことはないのでなかなかいいシステムが無い。…ということで、(自社で)システム開発をしようと。一番最初にシステム開発をしたときに使った補助金が ”ものづくり補助金" 」
「社員教育用のアプリ」も、国の補助金などを活用して開発。 仕事の効率化、社員のスキルアップにもつながったほか、県外の大手企業などにもシステムやアプリを販売し、利益にも直接つながっているそうです。 このほか、AIが客からの問い合わせに回答する「チャットボット」の開発も現在、進めています。 (LTU 原田社長) 「我々の業務で非常に効率が悪いのが問い合わせ。その問い合わせに対して、AIチャットボットで自動的に返答出来たら非常にいい」
(見学ツアー 参加者) 「組織体制づくりとか社長の目標とかが聞けてよかった」 (見学ツアー 参加者) 「自社の立ち位置や、商品開発を的確なところで攻めていることなど、勉強になった」 県は中小企業向けに相談窓口を開設していて、補助金の申請などに関して中小企業診断士がサポートを行っているということです。