ミニスカ、厚底、盛りヘア…平成を彩ったギャル旋風!少女漫画で「コギャル文化」はどう描かれた?
はるか昔から、若者たちは時代を彩る流行を生み出してきた。1980年代にはボティコンやヤンキーが流行り、1990年代には「パラギャル」と呼ばれる女性たちが登場。「ギャル文化」のベースが誕生した。さらにそこから、女子高生を中心としたパラギャルの派生「コギャル」が誕生し、ルーズソックス・黒肌・派手メイクなど、後に「ギャル」のイメージとなるものが生まれていく。 ■【画像】実写版では山本美月さんが主人公・もも役を務めた『ピーチガール』■ 派手なファッションに身を包んで時代を楽しむコギャルたちは、注目の的となり、音楽や映画や漫画などのジャンルにもすぐに浸透していった。今回は、コギャルたちが登場した漫画とともに、旋風を巻き起こしたギャル文化を振り返ってみようと思う。
■ギャル漫画といえばコレ!?コギャルのリアルを描いた『GALS!』
渋谷を愛する高校一年生のカリスマギャル・寿蘭を中心に、コギャルたちの生きざまを描いた『GALS!』は、1998年から『りぼん』で連載が始まった藤井みほなさんの漫画だ。 寿蘭は、気性が荒く態度も悪いが、友情に熱く仁義を通す一本気な性格の魅力的な人物。少年漫画の主人公のようなオーラを醸し出し、カリスマギャルの言葉がピッタリだった。 彼女が遊び場にしていた90年代後半の渋谷は、現実でもチーマーやコギャルがたむろする“治安の悪い場所”というイメージが強かった。藤井さんは実際にギャルを観察し、彼女たちからネガティブなイメージとは反対のエネルギッシュさを感じ、「寿蘭」というキャラを生み出したのだそうだ。 同作のもう一つの魅力は、ギャル服の再現率の高さにある。登場人物はみな厚底を履いていたし、夏にはカゴバッグを持っていた。そしてウッド系やゴールド系、クリア素材のアクセサリーに、ヒョウ柄・ゼブラ柄・原色の服を合わせるのだ。 ブランドで言えば、蘭はハイビスカス柄で一世を風靡したアルバローザの服。お姉ギャルな星野綾はセシルマクビー系の服を着こなし、山咲美由はココルル系のイメージである。 彼女たちを見ると、『アルバローザ』や『me Jane』のショップ袋を持ち、パレオを巻いて街に繰り出したあの頃を思い出す……という読者は筆者だけではないだろう。