ミニスカ、厚底、盛りヘア…平成を彩ったギャル旋風!少女漫画で「コギャル文化」はどう描かれた?
■“姫ギャル”をテーマにした『姫ギャルパラダイス』
最後は時代が少し進み、2009年から『ちゃお』で連載された和央明さんの漫画『姫ギャルパラダイス』を見ていきたい。 「姫ギャル」は、従来のギャルがど派手な姫系に変化した2000年初期に誕生したスタイル。服にはフリル・リボン・レース・ピンクといった女の子らしいアイテムを使い、ヘアスタイルは強めのパーマや盛りヘアで華やかになっている。 『姫ギャルパラダイス』は、平凡な女子高生・立川姫子が転入生の女装家・美神とちおとめと出会い姫ギャルに目覚めていく物語で、登場するヘアスタイルがとにかく突き抜けていた。 たとえば髪の毛でクリスマスツリーを作る「盛り~クリスマス」や、頭におせち料理を乗せた「特大伊勢海老おせち盛りアップ」など、奇抜盛りが登場するたびに、読者は度肝を抜かれたものである。 ただ、ここまで奇抜ではないが、現実の姫ギャルの頭もなかなかに攻めていたのは事実。トップをやりすぎなくらいに高くしたりエクステでボリュームを出した強めカールをアップにまとめたりと、ビッグヘアの女子が多かった。 ド派手で自由だったコギャルたち。ジャラジャラつけた携帯ストラップ、白いアイライナー、被り率100%のラブボートの鏡、持ち物のどこかに必ずついていたハイビスカスなど、今思えば不思議なアイテムも多いが、みんなで流行りに乗るのが楽しい時代であった。
さえきしの