最後の松坂世代・和田毅へ…松坂大輔さん「最後のとりで、ここまで投げ続けてくれて本当にありがとう」
ソフトバンクの和田毅は、5日の現役引退記者会見で充実感を漂わせながら自らの野球人生を振り返った。日米通算165勝を挙げた左腕に、野球界からはねぎらいや感謝の言葉が多く寄せられた。 【写真】新人王を獲得した和田毅は最優秀選手に選ばれた城島健司と笑顔を見せた(2003年10月)
多くの名選手が出た「松坂世代」。その筆頭で「平成の怪物」と呼ばれた松坂大輔さんは、最後の一人となっても投げ続けた和田に感謝を述べたという。
「事前に連絡をもらい、お疲れさまと伝えた。同世代の最後のとりで。ここまで投げ続けてくれて本当にありがとう」。ともに米大リーグでもプレーした球界の功労者。「これからも同世代で力を合わせ、野球界を盛り上げていきたいと話した」と明かした。
松坂世代の戦友も、左腕をねぎらった。ソフトバンクで現役時代をともに過ごした巨人の杉内投手チーフコーチは「彼と出会って僕の意識も変わった。ライバルが増えたことで、僕も今、コーチとしてこの場所にいる。引退は正直寂しいけど、よく頑張ったなと思う」と語った。阪神の藤川監督は「最高のレフティー(左投手)。高校の練習試合で、後ろに座り込むくらいのすごいカーブを投げられた記憶がある」と振り返った。
◆松坂世代とは=神奈川・横浜高で1998年に甲子園春夏連覇を達成して「平成の怪物」と呼ばれ、プロでも西武など日米で活躍した松坂大輔と同じ1980年度生まれは、野球界で名選手を輩出し、この呼び名が定着した。大学を経て和田らがプロ入りした2003年は、各球団でこの世代の新人が活躍。新人王にはパ・リーグが早大出身の和田、セ・リーグは亜大出身の木佐貫(巨人)が選ばれた。