仕事の評価とおしゃれは関係ない!1週間ほぼ同じ服で出社して気づいたこと【40代の服捨てドキュメント】
前回に引き続き、新刊『1000枚の服を捨てたら、人生がすごい勢いで動き出した話』を発売された昼田祥子さんがカウンセリングを行う「クローゼット片付け企画」にご応募いただいた藤野文古さん(40代・会社員)の服捨てドキュメント・後編をお届けします。 【画像】うらやましい!!昼田祥子さんのすっきり美しいクローゼット
「服捨てドキュメント~藤野文古さんの場合(2)」
グラフィックデザイナーとして働く会社員の藤野文古(フジノアヤコ)さん。昼田さんのカウンセリングを受けながら、前回は「高価な毛皮のコート」を手放すなど、絶賛服捨て進め中!
「1週間2パターンの服」で過ごして気づいたことは……
そして片付けと並行して行っていただいた「1週間同じ服で過ごしてみる」というミッション。会社に毎日出社している藤野さんには、2コーデをあらかじめ決めて、トップスは似た色やデザインに変える、というルールで過ごしていただきました。 「一つの洋服をこんなに短スパンで着ることがなかったのですが、コーディネートを考えなくていいってすごくラクでした。いつも前日の夜に、“明日何着よう?”って無意識で考えていたことにも気づきました。会社の人たちの目も気になったんですが、同じ服を着てるね、と指摘されたことは一度もありません! 平日2コーデで済むなら、洋服は50着くらいあれば十分だな、もっと減らせそうだなと思いました。ただ、2パターンを日替わりで着るのは、ラクなんですがちょっと飽きたな~とも感じてしまいました」 HIRUTA’S COMMENT これはおしゃれに過ごすことが目的ではなく、毎日のコーディネートを考えないことで起こる思考の変化を体感していただくプロセスです。コーディネートを考えるという行為は、人に大きな負荷をかけています。毎日一緒のものを着るなんて! と洋服が好きな人ほど、楽しみが奪われていくように思うかもしれません。まずは1週間でいいので、やってみると必要な「気づき」が起こってきます。
「服捨て」から1か月現在の藤野さんのクローゼットは……
「クローゼットは写真だとあまり変わりませんが、扉の奥の方、ハンガーバーの1/3は空いてる状態です。引き出しの中も余裕があり、クローゼットも飛び出してる洋服がなくなり、気持ち良くなりました!」 服捨てプロジェクトをはじめて約1か月、再度ミーティングを行い、今回ご参加いただいた感想をうかがいました。 昼田さん(以下昼田)「藤野さん、今回の服捨てプロジェクト、参加してみていかがでしたか?」 藤野さん(以下藤野)「クローゼットの3分の1、計70着くらい手放せて、かなりスッキリしました。特に毛皮のコートとラグマットを手放せたことで、気持ちもかなり軽くなった気がします」 昼田「今のクローゼットを見て、どう感じますか?」 藤野「最初よりは好きだけど、まだ服が多いなと思います。毎日色んな服を着て、どれもしっくりこない感じがしていたのは、結局会社の色に合わせて、洋服の系統を変えていたからだと思います。自分軸じゃなく、会社にも人にも合わせて生きてたんだなと気づきました。 デザイナーという職業柄、“ダサい格好はしないで”と以前の会社の上司に言われたこともあったし、ファッションで自己表現するのが当たり前、と思っていました。でも1週間2コーデで過ごしてみて、洋服はたくさん必要ない、自分は自分、服は服。と思えるようになりました」 昼田「すごい! “仕事の評価とおしゃれは関係ない”という気づきがあったのですね」 藤野「そういえば先日、仕事でも“君は自分の感覚を信じてモノを作りなさい”と言われたことがあって。他人に答えを求めず、自分の感覚を信じる。それって、ワードローブも同じかもと思いました」 昼田「そうです、 “服捨て”って自分の内面を信じる力もつくので、自分にとって“いい服”があればOK、と思えるようになります! 最後にこれからのクローゼットについて、何か不安に思っていることはありますか?」 藤野「変わりたいと思っている反面、自分に変化が起きるのが怖いと感じる部分もあります」 昼田「分かります、私も最初は怖かったですよ! でも服捨てをすると、みんな自然と変化の波に乗っていけるから、無理せず変わっていけるんです。なので恐れる必要はありません」 藤野「ありがとうございます! 自分の中でもまだ終わってないな、これからだなという感じがするので、引き続き向き合っていきたいと思います」 昼田「服捨てすればするほどラクになれるし、自分自身で生きられるようになるはず。服捨てがそのきっかけになれば嬉しいです。ぜひ続けていってみてくださいね」 そして現在もご自身で服捨てを続けているという藤野さん、今後の展開も楽しみにしています! 年末年始に「服捨て」してみたくなった方、詳しくは昼田さんの新刊『1000枚の服を捨てたら、人生がすごい勢いで動き出した話』を読んでみてくださいね。 取材・文/出原杏子
昼田 祥子