【ふくしま創生臨時支局・常磐湯本】「伝統守りながら常に進化」フラガール第19代キャプテン・マーラエ穂里さん
福島県いわき市のスパリゾートハワイアンズの専属ダンサー「フラガール」を養成する常磐音楽舞踊学院は1965(昭和40)年の創立から今年で60年目を迎え、今春入学した第60期生が7月に初舞台を踏んだ。第50期生で第19代キャプテンを務めるマーラエ穂里(みのり)さんに、フラガールの現状と未来について聞いた。 ―節目の年にどんな思いでキャプテンを務めているか。 「フラガールは炭鉱閉山から観光業への転換、東日本大震災による休館という試練を笑顔で乗り越えてきた。私も新型コロナウイルス禍による休館を経験し、先が見えない状況に不安だったが、互いに励まし合って練習を続けてきた。今は、お客さんの前で踊れることにありがたみを感じている。現在、在籍するフラガールは41人。これまでの歴史と伝統に後押しされて舞台に立っている」 ―創立60周年記念事業として県内全市町村の小学校を巡る出前授業に取り組んでいる。
「震災後に行った「フラガール全国きずなキャラバン」では、多くの人に笑顔と元気を届けたと先輩から聞いている。出前授業では子どもたちとの触れあいが楽しい。震災やコロナ禍を乗り越えてきた経験を子どもたちにフラダンスを交えて話し、フラガールの諦めない心や生き抜く力、仲間の大切さを伝えている」 ―フラガールの未来をどう描いているか。 「この先もいろいろな困難があると思うが、伝統を守りながら常に進化しなければならないと考えている。活動を次の70年、80年へとつなぐためにも、諦めずに前を向く気持ちを忘れず、毎日の一回一回のショーを大切に踊りたい」