【旭川女子高生殺害】被告の女(20)が「謝罪」と「後悔」を綴った手紙、弁護人が明らかに「私の命にかえてでも、被害者の子を助けてあげたい…」
北海道旭川市で今年4月、当時17歳の女子高生を橋から転落させて殺害した、殺人などの罪で起訴されている被告の女(20)=逮捕当時19歳=について、弁護人は17日会見を開き、裁判では起訴内容について認め、情状酌量を求めていく方針を示しました。また、弁護人に宛てた「謝罪」と「後悔」を綴った手紙の内容を明らかにしました。 【写真を見る】【旭川女子高生殺害】被告の女(20)が「謝罪」と「後悔」を綴った手紙、弁護人が明らかに 起訴状によりますと、旭川の20歳の被告の女は、同じく起訴されている内田梨瑚(うちだ・りこ)被告(22)と共謀し、今年4月、旭川の神居古潭で、当時17歳の女子高生を暴行して橋の欄干に座らせ、「落ちろ」「死ねや」などと言って転落死させた殺人などの罪に問われています。 会見で弁護人は、女は起訴内容について認め、情状酌量を求めていく方針であることを示しました。 また、弁護人は、被告の女(20)が犯行時の具体的な状況について話したことについても明らかにしました。 ◆犯行時の状況について 殺害現場となった旭川市郊外の神居古潭のつり橋では、内田被告が女子高生に服を脱ぐよう命じ、全裸の状態で欄干に川側を背にして座らせました。謝罪の動画を撮影する際、女が被害者の両ひざを軽く押し上げたところ、女子高生は「嫌だ」と言い、女にしがみつくような形で橋の床の上に戻ってきたということです。 内田被告が、再度欄干に座らせ、さらに川の方を向くよう命じましたが、この後、女は女子高生の二の腕と背中あたりを軽く押し、内田被告が背中を両手で押したといいます。女子高生は欄干から転落しましたが、橋をつっているロープをつかんでぶら下がるような状態になったため、女はとっさに被害者に手を伸ばしたものの、届かずに女子高生は川に転落したということです。 内田被告は、逮捕時の調べで「被害者を置いて立ち去った。落ちたかどうかはわからない」と主張していますが、被告の女は、女子高生は2人の前で落ち、落ちた音も聞いていると話しているということです。 さらに、弁護人は、女子高生らが乗った車に被告の女が乗った際、内田被告が怒って重くるしい空気になっていたが、当時女はその理由がわからず、旭川市内を走行している間に、犯行理由にもなった、被害者が内田被告のSNSの写真を無断で使ったことについて、少しずつ理解していったのではないかとしています。 その後、旭川市内のコンビニで女子高生を暴行したことについては、女子高生がトイレから出てきて突然、店員に助けを求めましたが、この時点で女は状況をほとんど把握していなかったものの、このやりとりが防犯カメラに映っていて、自分も一緒に捕まってしまうのでないかとの疑念から、女子高生に対する怒りがわいてきたとしています。 被告の女と内田被告との関係性については、一緒に殺害現場にいた以上、罪は大きとした上で、「上下関係がしっかりしていて逆らえない状態で従属的だった」と主張していく方針だということです。 被告の女は、事実関係について、当初、否認との報道もありましたが、女は理解力に乏しく、弁護人が「人を車に乗せて逃げられないようにすることは監禁に相当するし、橋の上から落とせば当然死ぬのは分かっている、それも広い意味での殺意である」と話したところ、女はその通りだと話したため、全て認めることになったということです。 現在、被告の女は、弁護人と頻繁に接見していて、被害者への謝罪や犯行の後悔を示していて、被害者家族への自筆の謝罪の手紙も代理人を通じて送っているということです。 ◆弁護人に宛てた手紙には「謝罪」と「後悔」綴る また、11月下旬に弁護人へ差し出した手紙には、学力を取り戻すため、1日に9時間から13時間の勉強をしていることなど近況を書いたあと、謝罪と後悔を綴っています。(一部抜粋) 「最近とくに被害者の子とそのご家族の方々の事を毎日のように考えてしまって、事件のあった日の事を思い出したりすると、本当に取り返しのつかない事をしてしまって、被害者の子のご家族のお気持ちを考えると、涙が止まらないんです。 リコさんの事を止めていればこのような事にはならず、被害者の子は今頃生きていて普通に暮らしていたかもしれない。 でもリコさんと私は結果、亡くならせてしまったんです。 本当に後悔でしかなく、当時に戻れるなら、私の命にかえてでも、被害者の子を助けてあげたいです。 何回も当時に戻りたいと思いました。 大切な娘様の命を奪ってしまって、私が言える立場じゃないんですけど、辛くて涙が止まらなくて。 一番辛いのは被害者の方々で、ご家族のお気持ちを考えるとなんて言ってよいのか。償っても償いきれないほどの重い罪を犯してしまって、どうしたら良いのでしょう。 自分の犯した罪を裁判できちんとさばいてもらい刑に従う事しかできません。 この先、一生一人の女の子の命を奪ってしまったという責任と重い罪を背負っていきたいと思います。 明日からも、自分のした事と向き合いながら、どう償っていくべきか考え、勉強も頑張っていきたいと思います」 被告の女(20)の裁判員裁判の初公判は、来年2月27日の予定です。
北海道放送(株)
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