『トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦』監督・キャストインタビュー映像公開「九龍城砦のイメージを変えたかった」
2025年1月17日(金) に公開される映画『トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦』より、舞台となった九龍城砦への想いを監督・キャストが語ったインタビュー映像が公開された。 【動画】『トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦』メイキング「九龍城砦への想い編」 本作は、香港映画界を代表するスターであるルイス・クー、サモ・ハン、アーロン・クォックらに加え、テレンス・ラウ、フィリップ・ンら若手俳優陣が参加したアクション映画。香港では、広東語映画として歴代No.1の動員数を記録し社会現象に。また、製作費の6分の1とも言われる5,000万香港ドル(日本円=約9億円)をかけて、舞台となる九龍城砦のセットを制作したことも話題となっている。 1993年に解体された九龍城砦は、現在の香港・九龍城地区に作られた城塞。歴史に翻弄され、いつしかどこの国の法も及ばない不管理地帯となり、本作でレイモンド・ラム演じるチャン・ロッグワンのような密入国者、移民が大量に住みつくようになり、0.026平方キロメートルの土地に密集した10~15階建てのビルを建て、スラム街を形成した。 人口密度は約190万人/km2と世界で最も高い地区で、畳1枚に3人が住んでいるという異常な場所に。もちろん違法建築のオンパレードで、住民たちはおもちゃのブロックを重ねるように増築に増築を重ねていった。無法地帯と化した九龍城砦では、犯罪が横行し、この地域を知っている者は決してここに近寄ろうとしなかった。 しかし、公開された映像で監督のソイ・チェンは「この作品を作った動機は城砦へのイメージを変えたいと考えたこと、売春・賭け事・薬物の無法地帯と言われるが、80年代はそうじゃなかった。大工場のようで人々の暮らす場所だった」という。そこでは貧しく行き場を失った人々が慎ましく肩を寄せ合い、助け合いながら生きる日本の古き良き下町社会のような人々の暮らしがあったという。 密入国者として九龍城砦に逃げ込むチャンを演じた、レイモンド・ラムは「外の人間は城砦の表面しか知らない、九龍城砦の入り口には境界線があると思ってる」と述べている。実際の九龍城砦は無法地帯だったので、本作でルイス・クー演じるロン・ギュンフォンのように、住民から自警団が生まれ、治安を維持していた。 そんな自警団のエースとして九龍城砦を守っていたソンヤッを演じたテレンス・ラウは、「城砦のにおいこそがその人の立場だ。出自を示している。人生に常に付きまとう自分そのものだからね」と、こちらもレイモンド・ラムに続いて九龍城砦の住人のようなコメントをしている。さらに、監督は「城砦は来た者がひと息ついたら出て行く場所だ。つらい時をやり過ごし、ゆっくり立ち直る。元気になったら外に出て香港での生活を続けるんだ」と語っている。 <作品情報> 『トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦』 2025年1月17日(金) 公開