秦野唯一の酒蔵で新酒仕込み最盛期 3メートルのかい棒で丁寧にかき混ぜ 「自分好みの地元のお酒探して」
秦野市内唯一の酒蔵「金井酒造店」(神奈川県秦野市堀山下)で新酒の仕込みが最盛期を迎えている。杜氏(とうじ)の米山和利さん(58)をはじめ、蔵人たちが早朝から酒米を蒸し、約3メートルのかい棒を使ってもろみを丁寧にかき混ぜる蔵には、爽やかで芳醇(ほうじゅん)な香りが漂う。 【写真で見る】芳醇な香り 蒸した酒米を確かめる作業 酒造りには市内産などの酒米「五百万石」や同社でくみ上げる井戸水が使われる。酒米は今夏の酷暑の影響で全国的に高温障害が発生し、秦野産は収穫量が約10%減ったという。 秦野市出身の米山さんは「飲みやすくすっきりした、フルーティーで甘みのあるお酒を目指している。材料から地元を意識し、秦野をアピールできるお酒を造りたい」と作業に余念がない。同社の松崎雄己常務(32)は「年末年始や正月でお酒を飲む機会が増える。自分好みの地元のお酒を探して楽しんでほしい」と話していた。
神奈川新聞社