【ハイライト動画あり】点取合戦を制して日本が決勝ラウンド進出!次戦は世界ランキング1位、王国ブラジルと激突 | FIFA ビーチサッカー ワールドカップ UAE 2024 セネガル戦 レビュー
試合時間残り7分21秒で2点差と窮地に立たされた日本だったが、ここから驚異的な巻き返しを見せる。第3ピリオド8分、大場が左サイドからオーバーヘッドシュートを放ち、ファーサイドで松田が頭で合わせ1点差に。さらに、その直後にはGK古里がハーフウェイライン付近までボールを運び、ゴール前でフリーになった大場がオーバーヘッドで同点弾をたたき込んだ。
同点とされた時間帯からセネガルには焦りの色が見られ、ファウルや警告が増えていく。すると11分、再び古里からの展開で、左サイドで大場がオーバーヘッドシュートの体勢に入ったところ相手が接触し、PKを獲得。残り1分25秒でプレッシャーのかかるこのPKを大場が見事に決めてついに逆転する。直後にはGK河合から右サイドでフリーになった茂怜羅にパス。右足で角度の狭いところを射抜き、一気にリードを広げた。日本は第3ピリオドだけで5得点を挙げ、逆転勝利。グループステージ2位で決勝ラウンド進出を決めた。
中1日で迎える準々決勝では世界ランキング1位のブラジルとの対戦が決まった。仮にグループ1位で抜けていたとしても3位のポルトガルが待ち受けていたが、世界一を狙うのであれば避けては通れない壁だ。これは大会前から監督も兼務する茂怜羅が口にしていたことでもある。
ブラジルとはワールドカップで5度対戦経験があり、日本の5戦全敗。直近では昨年10月に行われたNEOM Beach Soccer Cup2023の決勝で相まみえている。この試合では序盤こそ先制点を挙げ、田畑輝樹コーチが準備したプラン通りにゲームが進んだが、ミスからリズムを崩してしまう。終盤にかけて失点を重ね、2-5で敗れている。
母国、王国、ワールドカップ最多優勝、世界ランキング1位――。一見すると無敵の相手にも思えるが、日本にも勝機はある。前回大会は準々決勝でセネガルに敗れ、早々に大会を去った。2大会前に優勝したときのブラジルは砂のピッチでは難しいとされるドリブルを多用。しかし、今大会の会場は砂が深く、その武器は有効とは言えない。日本もブラジルも足元の技術を発揮して、連係プレーでゴールに迫る戦いとなり、いかにミスを少なく36分間を戦い抜けるかが勝負の鍵になる。
セネガル戦での劇的勝利で勢いに乗って迎える大一番。この高い壁を打ったとき日本の初優勝への道がはっきりと見えるはずだ。 文:J SPORTS編集部
J SPORTS 編集部