高木豊がセ・リーグの助っ人たちを4段階で査定 「◎」「×」と評価されたチームは?
◆巨人【野手〇/投手〇】 「(エリエ・)ヘルナンデスは、打線を一気に活気づかせました。短期間で日本のピッチャーの球にアジャストしていますし、真っすぐにも変化球にも対応できる。身体能力の高さも感じますし、彼が打線の上位にいることは相手にとって脅威でしょうね。 投げるほうですが、(フォスター・)グリフィンは昨年からの成長をあまり感じません。8失点したヤクルト戦でもそうでしたが、相変わらず一本調子になって打たれています。バッターに向かっていく姿勢はいいのですが、試合を壊されると困りますね。(カイル・)ケラーは阪神にいた最初の頃よりもラクな場面で投げさせてもらっています。球に力はあるのですが、全体的に甘い球が多く、僅差の試合では使いにくい印象です。 (アルベルト・)バルドナードは、大勢や中川皓太がいないリリーフ陣を支えてくれています。中川が離脱後は8回を任せ、大勢が離脱後は9回もこなしてくれてチームは大助かりです。高身長で球に角度があるし、コントロールも比較的に安定しています。また、ストライクからボールになる球で勝負もでき、落ち着いていますね。ある程度三振も取れるので、抑えの投手の条件を満たしていると思います」 <評価対象となった助っ人の成績> (New/野)ヘルナンデス 18試合 打率.342 3本塁打 10打点 出塁率.400 OPS.893 (野)ウレーニャ 7試合 打率.000 0本塁打 0打点 出塁率.125 OPS.125 (投)グリフィン 5試合 2勝2敗 防御率3.86 QS率40.0 (投)メンデス 1試合 0勝1敗 防御率9.00 QS率0.0 (投)バルドナード 28試合 1勝2敗 12ホールド7セーブ 防御率2.39 (投)ケラー 18試合 0勝0敗 3ホールド0セーブ 防御率1.59
◆DeNA【野手◯/投手△】 「(タイラー・)オースティンは故障(右太もも裏の肉離れ)で約1カ月離脱していましたよね。実力はあるのですが、それ以上にチームに迷惑をかけてしまっている印象です。レギュラーが離脱することが、どれだけチームに迷惑をかけるか。ケガは『ハッスルプレーの結果だから仕方がない』などと言われたりしますが、ハッスルプレーをしてもケガしない体を作ってくれ、と思うんです。 ただ、戦列に復帰してからは2試合連続で本塁打を打つなどよく打っています。ここから離脱することなく、シーズントータルでどれぐらい打てるかが見どころです。 先発の(アンドレ・)ジャクソンは、最初の登板を見た時は『すごくいいな』と思いましたが、コントロールが悪い。最近は試合を作っていますが、1試合のなかで1イニングだけ乱れるケースが多く、それがどのタイミングで出てくるのかが読めません。真っすぐも速いですし、変化球もいいのですが、まとまらない。日本のバッターはそれほど振りにこないので、制球が安定しないと厳しいでしょうね。 また、(アンソニー・)ケイはしっかり試合を作れますね。だけど、ちょっとイライラしてしまうところがある。ストライクとボールに対してすごく敏感で、微妙なジャッジの時に気持ちが揺らいで打たれてしまったり......。もう少し冷静になれれば、ピッチングがより安定してくるはずです。リリーフでは、(ローワン・)ウィックは小さく曲がるカットボールが効いています。コントロールもそこそこ安定してきましたね」 <評価対象となった助っ人の成績> (野)オースティン 37試合 打率.314 7本塁打 20打点 出塁率.373 OPS.973 (New/投)ジャクソン 10試合 3勝5敗 防御率4.27 QS率40.0 (New/投)ケイ 10試合 4勝4敗 防御率2.82 QS率70.0 (New/投)ウィック 8試合 1勝0敗 2ホールド1セーブ 防御率3.68 (投)ウェンデルケン 4試合 1勝0敗 3ホールド0セーブ 防御率2.25 (投)ディアス 1試合 0勝0敗 0ホールド0セーブ 防御率0.00