浜田ブリトニー「右目を失明した師匠」私こそ支えられている「利己的な考えを変えてくれた出会い」
── そこまでサポートできるのはなかなかできないことだと思います。 浜田さん:そこは私と御茶先生の間に、長年の友情と信頼関係があるからだと思います。御茶先生はもう家族みたいな存在。 それに先生と私はビジネスパートナーみたいな一面があるかもしれません。じつは、私が経営しているカフェバー「オカオカハウス」は、経営が危なくなったときがあるんです。そのとき、御茶先生は自分の体だけでも大変なのに、私を心配して資金を提供してくれたことがありました。
先生はいつも、自身のことは二の次で、周囲のことを気にかけてくれるんです。資金提供についても、自分の生活費なども必要なのに、私のことを最優先してくれて…。本当にありがたかったし、嬉しかったです。 御茶先生のいまの状況だと漫画の仕事はできません。でも、先生の才能を活かせないのは本当にもったいない。だから、生活のフォローだけでなく、漫画家としての御茶先生をもっとたくさんの人に知ってもらう活動もしています。
たとえば、カフェバーのイベントとして、月に1度、漫画家が漫画を教える「まんたま塾」というイベントを開いていたのですが、御茶先生にも講師として参加してもらいました。お店で個展を開いてもらったこともあります。 それによって、御茶先生に講師料などの収入が入ります。私としてもお客様として御茶先生のファンがお店に集まってくれるから、ありがたいです。私と先生、双方にメリットがあるんです。
■「自分だけ幸せでもつまらない」と教わった存在 ── 個人としての御茶漬海苔さんと、漫画家としての御茶漬海苔さんの両方を支えているんですね。 浜田さん:そうですね。でも、根底にあるのはやっぱり御茶先生への尊敬心です。漫画家としても素晴らしい才能があるし、人間的にも、本当に愛情深くて純粋な方です。ふつうの人とは違う次元で生きているのかも…と思うくらい。 だって、御茶先生は自分をだまそうと近づいてきた人とも、すごく仲よくなっちゃう。以前、御茶先生の作品の著作権を別の人が持っていたことがあったんです。