21歳の韓国主砲が脱帽した日本野球「全ての投手が完璧だった」 率直に語る両国の力関係「倒すの難しい」【プレミア12】
キム・ドヨンはグループB最多の3発も…日本戦は4打数無安打
野球の国際大会「ラグザス presents 第3回 WBSC プレミア12」はオープニングラウンドを終え、韓国代表はグループBで3勝2敗の3位という成績で敗退、帰国した。ただこのチームで、世界の野球ファンに強烈な印象を残したのが3番を打ったキム・ドヨン内野手(KIA)だ。グループ最多の3本塁打を放った21歳は、日本の野球をどう見たのか。率直な言葉で振り返ってくれた。(取材、文=THE ANSWER編集部、羽鳥慶太) 【動画】「安打不可能」「狂気だ」 米投球分析家が160km超ストレートより驚いた日本代表投手の一球がスゴイ 「まず、全ての投手が完璧だった。私はそう思います。日本の投手たちと対戦してみると、そこがまずいいチームだったのではないでしょうか」 キム・ドヨンはグループBで最多の3本塁打、10打点をマークし、打率も.412。14日のキューバ戦で満塁弾を含む2本塁打し、最終戦となった18日の豪州戦でも4打点をマークした。ただ15日の日本戦では、先発の高橋宏斗投手(中日)から2三振を喫したのをはじめ4打数無安打。チームも3-6で敗れた。悔しさがつのる一方、相手が上だったと素直に認める。 今季の韓国プロ野球で打率.347、38本塁打、40盗塁。史上最年少でのトリプルスリーを達成した21歳。韓国代表は近年、日本代表になかなか勝てていない。現状の力関係をどう見ているのだろうか。 「日本は野球強国だといつも感じていますし、それに見合った実力だったと思います。我々との試合でもそうでしたし、全ての試合で倒すのが難しいチームでした。一方で、今後戦うようならどうやって勝つかというプランを慎重に、細かいところまで考えて戦わなければいけないチームだなと思いました」 韓国は日本戦で実に17三振を喫した。日本の投手力は韓国の選手に強烈な印象を残したようで、主将のソン・ソンムン内野手(キウム)も「日本は150キロを投げられない投手がほとんどいないんじゃないですか? それくらい良かったですし、変化球の精度もとても良かったように感じました」と脱帽する。 リュ・ジュンイル監督も、先発投手の育成を今後の韓国代表の課題に挙げている。両国の最大の違いが投手層にあるという状況は、昨春のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)からあまり変わっていない。世界の野球で続く球速アップの流れは、少し遅れて韓国にも届いている。今回の代表でもキム・ソヒョン投手(ハンファ)のように、150キロ超えの直球を武器にする投手がいた。次に日本と対戦する日に向け、どこまで進化できるだろうか。
THE ANSWER編集部