こうへい&きょうへいに心揺さぶられた『ラブ トランジット』シーズン1。シーズン2の注目ポイントは?
『ラブ トランジット』シーズン2が8月22日よりPrime Videoで配信された。昨年配信されたシーズン1は大きな話題となった。 【写真を見る】元恋人同士10人が集まり始まった恋愛模様から目が離せない… 同作品は、CJ ENM系列の韓国コンテンツ配信サービスTVINGのオリジナルシリーズである人気恋愛リアリティ番組『환승연애(乗り換え恋愛)』のフォーマットを元に制作。シーズン1では、スタジオMCを務めた女優の松岡茉優やお笑いコンビEXITはもちろん、指原莉乃や柏木由紀といった著名人もSNSで熱中していることを明かすなど、業界でも注目を集めていた。 参加者は、交際期間や別れた時期、破局理由がそれぞれ異なる5組の元恋人たち。一度は別れを選んだ恋人たちが再会し、ホカンスでの約1か月の共同生活を通して、過去の恋と新たな出会いの間で揺れ動く姿に迫る。 番組内で元恋人は「X」と呼ばれるが、比較的早々にどの2人が元カップルだったかは明らかとなる。ただ、2人がどれくらいの間付き合い、どのような関係性だったかは中盤まで明かされないため、シーズン2でも予想しながら見ることで盛り上がるのは間違いない。 ■元恋人同士の恋愛がなぜ面白い? 元恋人同士が10人集まるという特殊すぎる環境。このありそうでなかったルールによって様々な恋愛模様が描かれる。 まずは元恋人のアプローチする、される姿を間近で度々目にすることになる。元恋人の恋愛を積極的に見たい人はおらず、特に復縁を狙っているXにとっては「拷問」というほかない。しかし、その生々しい場面、人間らしい振る舞いが我々視聴者の目を引き付けて離さないのだ。 また、シーズン1で大きな魅力として感じたのが"エモさ"。中でも象徴的なのが、元カップルの付き合っていた当時の写真・動画などが音楽とともに映し出されるシーンだ。2人がどのような経緯で距離を縮めて付き合い、そして別れるようになってしまったかが丁寧に描かれる。物悲しい気持ちになると同時に参加者たちに感情移入できる大きなきっかけともなり、これまでの恋愛リアリティ番組ではなかったような気持ちにさせられてしまう。シーズン1でも挿入歌、主題歌で好評を集めていたシンガーソングライターeillの続投が決まっており、音楽も聴き逃すことはできない。 ■視聴者の心まで揺さぶる、魅力あふれるメンバー シーズン2の参加メンバーの10人がどのような個性を発揮するかが番組の出来を左右するだろう。 その点でシーズン1は、参加する10人にそれぞれのカラーがあり、キャラクターとして立っていた。まさに十人十色でありつつ、視聴者も参加者の誰かの心情と自分を重ねてしまう場面があり、見る人全員が「当事者」のように楽しむことができるだろう。 特に視聴者の心を揺さぶったのが「こうへい」と「きょうへい」という2人の男子メンバー。ともにXとの復縁を目的に旅に参加し、様々な一面を見せてくれた。 こうへいの最初の印象は「いい人」だ。誰に対しても公平に優しく、馴染めていない男子メンバーがいれば、そっと寄り添える。懐が広く、こういう人間でありたいと感じた人は少なくないだろう。また、いい人すぎることは恋愛において時にネガティブな側面として挙げられることもあるが、こうへいの場合はそうではなかった。Xの前でも見せる押し付けがましくない優しさは、第三者から見ても温かく、筆者個人としても恋が実ってほしいと願うほどに彼のファンになってしまった。 一方で、きょうへいはより直情的だった。参加メンバーの中で元カノであるXに残した未練は誰よりも大きかったぶん、Xへのアプローチも積極的。しかし、その方法が正しかったかは疑問が残るところで、焦りや余裕のなさから見ていても痛々しくなるような場面が少なくなかった。 Xに対して「ワンモアタイムプリーズ」と迫るきょうへいの行動などは参加メンバーからたしなめられることもあったが、誰も彼をただ笑い者にすることはできないはずだ。誰しも好きな人の前では格好をつける余裕などなくなってしまうし、一度は付き合い、そして別れてしまったXの前で正しい振る舞いをすることは存外難しいのではないのだろうか。だからこそ、復縁のためには互いの成長が必要不可欠となる。その点で、『ラブ トランジット』というひとつの物語において、きょうへいは重要なキーマンだったように思う。 シーズン2ではどのような恋模様が待っているのだろうか。彼らの振る舞いや言動、そして決断のひとつひとつに注目していきたいところだ。 文=HOMINIS編集部
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