橋本環奈主演『おむすび』スタート、史上最速「ヒロインの水落ち」とメタ台詞「朝ドラのヒロインか!?」のワケ
9月30日から、連続テレビ小説第111作『おむすび』(NHK総合ほか)が放送スタートした。本作は「どんな困難も明るくたくましく乗り越える」をモットーとする主人公・米田結がギャル文化と出会い、やがて人々の健康を支える栄養士となって、目には見えない大切な「縁・人・時代」をむすんでいく「平成青春グラフィティ」だ。 【写真】結が塩むすびを手に取る、米田家の朝食風景 本日放送された第1回で、朝ドラヒロインのお約束となっている「水落ち」と「タイトルコール」が早くも登場した。おそらくこれは「朝ドラ史上最速」ではないだろうか。「タイトルコール」については、結が学校に出かけていく際、ダイニングテーブルの上の塩むすびを見つけ、「あ、おむすび!」という台詞を発して、O P前、開始3分という記録を達成した。この理由について、制作統括の宇佐川隆史さんに訊いた。 ■ 史上最速、開始3分のタイトルコールは朝ドラへの「ラブレター」 宇佐川さんは、「(水落ちとタイトルコールを第1回に)『入れたくて入れただろう』と言われれば、その通りなんです。そのあたりも、ツッコミを入れていただきつつ楽しんでいただければと。私と脚本家の根本ノンジさんは朝ドラが大好きなんです。その朝ドラへのラブレターみたいなもの、と言いましょうか。私たちが朝ドラを作るならば、当然お約束は入れるでしょうと。『そうなるんだったらもう、いちばん最初に見てもらおうじゃないか』という思いが裏側にはありました」と語る。 ■「結がなぜ、つい人を助けてしまうのか」はドラマのテーマとリンク また第1回では、小さな男の子が大事な帽子を海に落としてしまい、それを見た結がとっさに海に飛び込んで拾い、「うちは朝ドラのヒロインか?!」というメタなツッコミモノローグも登場した。 この展開について宇佐川さんは、「あまりに唐突に来るので笑ってしまうかもしれませんが、結がなぜ、つい人を助けてしまうのか、というところは、これからの物語に深く関わってきますし、このドラマのテーマともリンクしています。これから結が重ねていくさまざまな経験が、栄養士を目指すことに結びついていきます」とコメント。 続けて、「今回『オリジナルで現代もの』、そして震災を描くということで、覚悟を持って作っています。まだ手触りの残る平成という時代を描くことで、ハレーションが起こるかもしれませんが、『朝ドラって、いろんな物語が見られるんだ』という可能性を広げていくことができればと思っています。出演者、スタッフ一同、全力で頑張ります」と本作への思いを語った。 これから結がどんな人生を歩んでいくのか、見守りたい。 取材・文/佐野華英