小池知事が豊洲見学会を視察 地元住民からは「安全宣言」求める声
東京都の小池百合子知事は9日、豊洲新市場を訪問し、江東区の豊洲地域の住民を対象に行われた同市場見学会を視察した。 8月30日の都議会臨時会で、公明党ののがみ純子氏から「(豊洲市場や豊洲地区全体の)風評被害に対し、知事みずから現地に赴くなど先頭に立って払拭に取り組むべきだ」と求められ、「風評被害を払拭するため、臨時会終了後、早いタイミングで豊洲市場へ足を運びたい」と答えていた。
都が主催したこの日の見学会には、豊洲市場の付近住民ら約130人が参加。小池知事は見学会の途中で合流し、住民とともに水産仲卸売場棟の屋上緑化広場やターレスロープを見学した。終了後、小池知事は「(参加者には)問題点や何が話し合われたのかを私の方からも若干説明した。実際にご覧いただき、ご理解いただけたかと思う」と語った。 見学会に参加した豊洲町会長の小安勤さん(70)は、風評被害を打ち消すために「(安心安全を)完全なものにして、必ず責任者の安全宣言が欲しい」と知事に訴えたという。見学の最中には、事業者が撤退の可能性も視野に入れている千客万来施設の設置を要望したが、「(知事からは)一言もなかった」と話していた。 (取材・文:具志堅浩二)