阪神困惑”新型コロナ感染問題”を巡る「誤解とデマ」
この14日のパーティーの時点では、発熱、咳、倦怠感などの症状を訴えるものも検査により陽性反応が出たものもいなかった。その後、7人の感染者が判明したことを考えると、この場に感染者(患者)がいて、ここでクラスターが起きたと推測されるが、実は、公的な定義では、残る4人は濃厚接触者ではないのだ。 しかも、球団によると残る4人に嗅覚、味覚の異常も含めて、感染を疑う症状の発生した者は一人もいない。保健所がPCR検査の実施を指示しないのも「おかしくはない」のだ。 球団サイドが「(異常発覚後に)自宅療養をしろと言っているのに飲みにいっていたら話は別だが、濃厚接触者はいないとハッキリと言える」と断言するのも道理である。そう考えると残る4人がPCR検査を受けていないのも、4人の名前を公表しないのも、公式的には当然。12球団の申し合わせでも、陽性でも陰性でも「PCR検査を受ける時点で公表する」となっている。 しかし、ネット上では、その非公表の理由を巡っても、”デマ”が広がっている。 「なぜ隠す?」、「酒の場に未成年者がいたから発表できない」、「合コンだったとバレたくないからだ」…などなど。筆者は、残る4人の名前を入手したが、そこに未成年者はいない。また関係者の話を総合すると、”合コン”でもなかった様子だ。 いわゆる、”タニマチ”が、オープン戦のお疲れさん会を兼ねたパーティーを大阪にある自宅マンションのパーティールームで開いたようで、参加していた知人が気をきかせて北区の飲食店の女性を会の途中から呼んだと見られる。のちに陽性反応が出た3人の女性は、この中に含まれていた。 阪神サイドが、このパーティーについて「入れ替わり立ち替わりで人が出入りしたようだ。延べで12人に限らない」と、説明したのは、途中で退席した選手も数人いて、逆に途中参加した外部の人間もいたためで、陽性反応の出た女性と、同席していた時間が重ならなかった選手もいたようである。