過去の経験を今までよりも20%超生かす方法 簡単な方法で有益な教訓を得ることができる
なぜか? ロン・フリードマン(私)に教訓3の傾向があるためだ。 記憶は、過去の出来事を正確に写したスナップショットではなく、私たちが思うほど持続性の高いものではないことが研究で明らかになっている。記憶は時間とともに薄れていくもので、さまざまな認知バイアスの影響を受けて、その出来事を思い出すたびに少しずつ異なっていく。 これらの問題点のいずれも日記には当てはまらないため、過去から学んで未来を読む能力を向上させるのに、日記はきわめて優れたツールなのである。5年日記は、自分の時間枠が直近の現在から遠い過去まで広がるので、より思慮深い賢明な決断を下すのに役立つ。
知恵の重要な要素の1つに、ズームアウトして考える能力がある。短期的な利益を超えて、その選択がもたらす予期しない長期的な結果まで考える能力である。自分の過去の経験をしっかり振り返るほうが、視野の開けた好位置に立って賢い選択ができる。 いうまでもなく、日記で日常生活全般を取り上げる必要はない。それよりも、自分が習得に取り組んでいるスキルやライフ・ライティング、新しいアイデアの組み立て、潜在顧客への提案などをテーマにするといい。
要するに5年日記は、自ずと省察的実践を行わせ、過去から拾い集めてきた教訓を蒸留して、将来役に立ちそうな戦略を掘り起こすことになるため、価値があるということだ。
ロン・フリードマン :社会心理学者