【解説】日朝“極秘接触”か…日本政府の反応 交渉ルートは?
日テレNEWS NNN
韓国の大手紙「中央日報」は13日朝、日本と北朝鮮の代表団が先月、モンゴルで会談したと報じました。日本側からは政治家も参加したと伝えていますが、協議の内容については、はっきりしていません。官邸クラブ・江口友起サブキャップの解説です。 ◇ 鈴江奈々キャスター 「官邸クラブの江口サブキャップに聞きます。日本政府は実際、北朝鮮と接触しているのでしょうか」
■外務省幹部「なぜそんなことを知っているのか」
政治部・江口友起記者 「韓国の報道について、政府関係者は明確な否定はしていません。ある外務省幹部は『なぜそんなことを知っているのか』とはぐらかしました」 「また、林官房長官は、会見で『報道は承知しているが、事柄の性質上、答えは差し控える』と述べるにとどめています」
■北朝鮮との交渉ルートは?
鈴江キャスター 「なるほど。明確に認めているわけではないという状況ですが、北朝鮮との交渉は、現在、どのようなルートで行われていると考えられるでしょうか」 政治部・江口記者 「私たちの取材によると、交渉のルートは複数あります」 「一つ目は、総理直轄の、いわば『正規のルート』です。岸田総理は、これまで、日朝首脳会談の実現のために『総理直轄のハイレベルで協議を進めていく』と繰り返し述べていて、総理に近い政権の中心にいる幹部が陣頭指揮を執っています」
政治部・江口記者 「二つ目のルートは、北朝鮮と関わりを重ねてきた『政治家個人らのルート』です。国交がないだけに、北朝鮮と独自のネットワークをもった、政治家や政府のOBなどが働きかけを行うものです」 鈴江キャスター 「今回、報じられているのは、どちらの動きなのでしょうか?」 政治部・江口記者 「取材を進めると、『今回は正規ルートではないのでは』という見方が多かったです。実際、ある政府関係者は、今回、報じられた接触は、『少なくとも総理直轄の正規のルートと連動したものではない』との見方を明かしています。その上で、『総理直轄ルートではなく、首脳会談を実らせるのは難しい』と話しています」