ユーチューバー・かじえり 「エナモル」で年商2億円超えでも“まだ三分咲き”
一般的に知られているインフルエンサーコスメは、化粧品メーカーが本人にオファーし、コスメをプロデュースしてもらうというパターンが多いだろう。だが、かじえりは自身で会社を立ち上げ、自らコスメの販売からイベントの運営、PRまでをプロデュースしている。インフルエンサーコスメの中でもまれな存在だろう。
もともと「エナモル」は、熊野筆などのメイクブラシを製造するタウハウスのブランドだったが、メイクブラシをコラボレーションして作ったことがきっかけで、かじえりがプロデュースすることになった。「『エナモル』は最初タウハウスが所持しており、私のブランドではなかった。一緒にメイクブラシを作ったりしている中で、『エナモル』の全てが好きになり、コスメも作ってみたい、ファンの皆さんに届けたいという思いが生まれてきた。この思いをタウハウスに直接話したところ、『かじえりさんあっての『エナモル』だから、どうぞ』とブランドを無条件で引き渡してくれた」。
そこから「エナモル」のメイクアイテムはかじえりが、メイクブラシはタウハウスが権利を所持。現在も両者の良好な関係は継続している。
スタッフ10人中6人がママ 働きやすい職場環境を目指す
経営や商品企画について知識ゼロのかじえりは独学し、現在は2歳の子どもを育てながら、会社の経営やコスメの企画開発、YouTubeの運用を行っている。また、在庫や発注書の管理、バイヤーへの商談などの細かな業務も自身で行い、「エナモル」の全体像を把握する。
会社も軌道に乗り、スタッフはかじえり1人から10人まで増えた。採用募集はインスタグラムなどのSNSを中心に行い、面接も1次から最終までかじえりが対応するという徹底ぶり。小林菜穂PR担当は「ともに働く私たちもかじえりさんのファン。だからこそ、ファンの皆さんがどんなコスメを、動画コンテンツを求めているかが分かる。イベント会場に貼ってある大きなポスターにサインをもらって持って帰ったこともあったな(笑)」と話す。