「片耳イヤホン」で自転車を運転しているという友人。「ルール違反」な気がしますし、何より「事故」が心配です…。
自転車の運転中に、片側だけならイヤホンをしていても問題ないと考えている人もいるでしょう。しかし、地域によっては罰則が科せられるケースもあります。本記事では、イヤホンを片方だけつけての自転車走行はルール違反になるかどうかを解説します。道路交通法と各地域の条例も確認していきましょう。 ▼ハンズフリー通話での運転は「違反」になる? ペナルティが発生する場合についても解説
片耳イヤホンでの自転車走行はルール違反?
ここでは、片方だけイヤホンをつけての自転車走行は、国や地域のルールによって禁止されているのかどうかを解説します。 ■地域によっては条例でイヤホンを禁止している 片耳・両耳にかかわらず、自転車走行中のイヤホン使用は、多くの地域で安全に影響をおよぼす行為として禁止されています。 例えば、東京都道路交通規則 第8条(運転手の遵守事項)において、イヤホンをつけて交通に関する周りの音や声が聞き取りづらい状態で、自転車を運転してはいけないとされています。規則に違反した場合、5万円以下の罰金が科せられる可能性があるため注意しましょう。 また、東京都以外にも愛知県や北海道、福岡県など全国各地の都道府県でもイヤホンをつけたままで運転してはいけないとする条例があります。規定の詳細は地域によって多少異なるものの、多くの場合で同じような罰則が科せられます。 自転車を安全に活用するためには、自分の住む地域での取り決めや罰則を理解しておくことが大切です。また、条例のない地域でも、事故のリスクを高める可能性があるため、避けたほうがよいでしょう。 ■現時点の道路交通法では禁止されていないが今後施行される予定 2024年5月17日、参議院本会議において「改正道路交通法」が可決・成立し、自転車の交通違反に対して交通反則切符(青切符)を交付することが新たに定められました。交付から2年以内に施行される予定です。 改正後は、傘を差しながらの運転やイヤホンをつけての運転などの行為が青切符の対象になります。また、スマートフォンなどを操作しながらの「ながら運転」も違反対象です。自転車の運転中は、周囲の状況を把握することが求められます。 耳が塞がっている状態で自転車を運転すれば、周囲の音が聞こえにくくなり、重大な交通事故につながるリスクが高まります。そのため、改正道路交通法施行前であっても、イヤホンをつけないよう心がけることが重要です。