冬の訪れを知らせる「立冬」に飾りたい花束を提案【二十四節気とフローリスト】
古来から伝わる「二十四節気」は、春夏秋冬の季節を6つずつに分け、それぞれの期間に季節の変化を表す名前をつけたもの。気忙しい日々だからこそ、暦に合わせて咲く色とりどりの花から活力をチャージしたい。今回は冬の訪れを知らせる立冬に飾りたい花束を、東京・表参道の「DILIGENCE PARLOUR」に束ねてもらった 【写真】自宅に飾りたい“美しい花”
立冬 11月8日~11月22日
冬の訪れを告げる立冬。北から初雪の知らせが届きはじめ、冬の準備が進んでいく。11月の第一亥の日(旧暦では10月の最初の亥の日)は「亥の子の日」と呼ばれ、亥は陰陽五行説で水を司るため、江戸時代よりこたつ開きをして、火事除けの縁起担ぎをしてきたという習わしがある。木々の葉が紅葉する季節だが、部屋を彩る花束には南米や南アフリカ原産の華やかな彩りを選んでみてはいかがだろう。 立冬の時期を華やかに彩るブーケ ¥5,500
カトレアを中心に、ネリネ、ジニアといったパワーある花々に、姫林檎で季節感を加えた、思わず歓声が上がるブーケ。秋の終わりから冬のはじめ特有の切なさを吹き飛ばしてくれるような、生彩に富んだ色調が目にも嬉しい。洋蘭の女王と呼ばれるカトレアの和名は「ヒノデラン」。植物学者・牧野富太郎氏が日の出のような美しい色彩に由来し、名づけたという。ネリネはもちがよく、ピンクや黄色、白などさまざまな色があり、花束の雰囲気によって選びたい。 ネリネ(手前のピンク色の花)の名前の由来は、ギリシャ神話に出てくる女神「ネレイデス」。一輪¥600~¥800
このブーケを束ねてくれたのは、表参道ヒルズ地下一階に居を構え、色とりどりの花が目を引く「DILIGENCE PARLOUR」。メゾンやイベントの生け込みなども手がける気鋭のフラワーショップで、シグニチャーであるクリアバッグは表参道で見ない日はないくらいの人気を誇る。トレンド感のある色調の花から、これぞ定番というものまで幅広いラインナップが揃う。大切な人へのギフトはもちろん、ショッピング中に気になった花を自分のために贈りたい。 DILIGENCE PARLOUR OMOTESANDO ディリジェンス パーラー オモテサンドウ 住所:東京都渋谷区神宮前 4-12-10 表参道ヒルズB1F 営業時間:月~土 11:00~21:00(祝日の日曜日、連休最終日も同様) 日 11:00~20:00 定休日:表参道ヒルズの定休日に準ずる TEL.03-6434-7826 参考文献:『花と短歌でめぐる 二十四節気 花のこよみ』株式会社KADOKAWA 『美しい「歳時記」の植物図鑑』山川出版社 三浦 康子『暮らしの歳時記』All About 『くらしのこよみ 七十二候の料理帖』平凡社 TEXT BY YURI TAKAHASHI