「すごい。でも“おめでとう”はどうだろう?」 桂川有人が松山の銅メダルに感じたコト
◇国内男子◇横浜ミナト チャンピオンシップ ~Fujiki Centennial~ 事前(7日)◇横浜CC(神奈川)◇7207yd(パー71) 【画像】五輪を戦った松山英樹、中島啓太 前週「パリ五輪」で銅メダルを獲得した松山英樹に、祝福のメッセージを送るのは少し気が引けた。「銅メダルはすごい。でも、悔しさもあると思います。3位に“おめでとう”って、どうなんだろう」。桂川有人が欧州ツアーに本格参戦して約2カ月。背負うものも、プレーする舞台の大きさも大先輩にまだまだ追いつかないが、最高の成績を残せない悔しさなら分かる。 4月「ISPS HANDA 欧州・日本どっちが勝つかトーナメント!」で優勝し、6月初旬「ヨーロピアンオープン」から欧州ツアーに主軸を移した。海外で5試合を終えて予選落ちが3度と「コテンパンにされている」。7月「全英オープン」も2日間で終わり、最終日の21日夜に悔しさとともに帰国した。 欧州ツアーの次戦「ベットフレッド英国マスターズ hosted by ニック・ファルド」(8月29日~9月1日)までは日本で一度リフレッシュ。帰国して真っ先に食べたのは牛丼チェーンの朝定食で、「パサパサしたものが多い」と海外の食に疲れた胃袋を癒すと再びゴルフに打ち込んだ。
帰国中の出場は今週だけだ。クラブ調整などで準備を進める中、観戦したパリ五輪で海外ツアーのレベルの高さを改めて痛感した。「時期的に風も若干穏やかかなと思ったけど、ラフはきつそうだし、それでも簡単に見えたから“ああ、すごいな”って」。会場のル・ゴルフ・ナショナルは10月「フランスオープン」でプレーする予定。2カ月先をイメージしながら、「本当にすごかった」と松山ら世界トップ選手のメダル争いを見守った。
5月下旬「ミズノオープン」以来、約2カ月半ぶりの国内ツアーの舞台は、日大時代の2017年「文部科学大臣杯日本学生ゴルフ選手権」で個人戦優勝、18年「日本オープン」33位で米澤蓮と並んでローアマを獲ったコース。今は相性の良さ以上にゴルフの状態に不安が残るが、「悪い状態でも上位に行けるゴルフがしたい。どの試合でも、成績を出したいのは変わらない」。主戦場に戻る前に自信を取り戻したい。(横浜市保土ケ谷区/谷口愛純)