ゲーム大手のコナミ、アバランチを採用──NFTソリューションを一般企業に解放:IVS CRYPTO/JBW Summitで詳細発表【追記】
コナミはWeb3ゲームの世界をどうリードする?
コナミと言えば、カードゲームの「遊戯王」や、野球ゲームの「パワフルプロ野球(パワプロ)」と「プロ野球スピリッツ(プロスピ)」がロングランのヒット作品として知られている。サッカーゲームの「eFootball(旧名称はウイニングイレブン)」も人気を集めている。 コナミグループは年間で約3600億円を売り上げ、時価総額は1.6兆円。国内の大手上場ゲーム会社の売上高ランキングでは、ソニーグループ(連結ベースで13兆円/ゲーム&ネットワークサービスの売上は4.27兆円)、任天堂(1.67兆円)、バンダイナムコホールディングス(1.05兆円)を追う格好だ。 コナミグループの売上の7割を占めているのはデジタルエンタテインメント事業で、ブロックチェーンを活用したWeb3ゲームの開発にも注力している。 リセラの他に、コナミは「プロジェクト・ジルコン(PROJECT ZIRCON)」と名付けたWeb3プロジェクトを昨年に発表した。架空の惑星を舞台に、新しいゲームをユーザーと一緒に作るというコンセプトで、参加者をDAO(分散型自律組織)のようなコミュニティに集め、コナミとユーザーが協力してゲームの設計や開発を行う。 関連記事:Konami、ブロックチェーン技術でゲームを共創する「PROJECT ZIRCON」発表 今回の発表では、ユーザーへのガス代(ブロックチェーン上の取引に伴う手数料)の発生をなくし、安定的な速度で処理できるリセラを提供するためにアバランチを採用したと、コナミは説明している。 過去5年間、イーサリアムがスマートコントラクトに対応するブロックチェーンの領域を圧倒してきたが、ソラナやアバランチなどは「イーサリアムキラー」とも呼ばれ、存在感を強めてきた。 アバランチは、米国のコーネル大学でコンピュータサイエンスを研究してきたEmin Gun Sirer氏がその開発を主導してきた。同氏はアバランチの開発を支援するAva Labs(アバラボ)を創設し、現在最高経営責任者(CEO)を務めている。 今年3月にはゲーム開発のネクソン(NEXON)が、大規模マルチプレイヤー・ロールプレイングゲーム(MMORPG)「メイプルストーリー(MapleStory)」のブロックチェーン版の開発で、アバランチを採用したと発表した。