二軍で好投の中日・松木平優太投手、念願の支配下登録枠を勝ち取れるか?
きっかけは球団代表の言葉
昨年11月の契約更改の場で、加藤球団代表から「三振の取れる変化球があるといいね」と言われた松木平投手。 昨年は追い込んでも三振を奪えませんでした。ストレート、大きく曲がるカーブ、カット、スライダー系はあります。チェンジアップも投げられますが、精度が良くありません。今季を前に、この補強と克服が課題となったのです。 1月には宮崎で、柳裕也投手と仲地礼亜投手と共に自主トレをします。両投手の両右腕に共通する変化球はチェンジアップ。ふたりのアドバイスを自分なりにアレンジしてチェンジアップを磨きました。 2月のキャンプでは思うようにストライクが入らなかった時、山井コーチからかけられた、次の言葉が大きかったそうです。 「お前の悪いところは完璧を求めすぎているところだ。バッターが手も足も出ない球を、コーナーギリギリに投げて打ち取るイメージを持っていないか?」 松木平投手は、まさにコーナーを狙って三振を取れるのが一軍のピッチャーだと思っていたそうです。 しかし山井コーチの考えは逆でした。ストライクゾーンに投げて、相手に手を出してもらって1球でフライアウト。こういう考え方をしなさいという教えだったのです。
キャンプで好投
このキャンプ中、2月12日に宜野湾で横浜DeNAベイスターズ戦が行われました。対外試合の初戦で開幕投手に指名された松木平投手は、3イニング1安打、無失点と結果を出しました。 昨年は完璧を求めるあまりカウントを悪くし、焦りから置きにいったボールを打たれる、の繰り返しだったそうです。 しかしこの日は、1回から3人を3人ともフライアウト。3イニングを0点に抑えました。今やDeNAの正捕手となった山本祐大捕手からはチェンジアップで三振を奪いました。松木平投手は、この試合でフライアウトを多く取れたことと、山本捕手から取ったチェンジアップでの三振が、自信になったそうです。 さらに2月21日には北谷で千葉ロッテマリーンズと対戦。ウンベルト・メヒア投手が体調不良のため、1イニング投げる予定が、先発を言い渡されました。 一軍の選手もいたロッテ打線を、4イニング1安打、ストライクゾーンに投げ込み、フライアウトを積み重ねて、チェンジアップで三振を取りました。 結果4イニングを40球。球数少なくイニングを食う好投を見せました。