本郷和人『光る君へ』病に伏した詮子のために安倍晴明の邪気払いが。伊周・隆家兄弟の召喚も決定し…なぜ「疫病を鎮めるために護摩」が当たり前になったのか
◆護摩の種類 儀式的には、護摩壇というものを設えます。そこに火を点じ、火中に供物を投じ、ついで護摩木を投じて祈願する、という手順になります。 護摩壇は仏像とか仏画の前に置かれていますので、火の向こうに仏さまの姿が浮かび上がる、という神々しい構図になります。 護摩の種類としては、息災法→災害のないことを祈るもので、旱魃、洪水、地震、火事を鎮める。 増益法(ぞうやく、と読みます)→幸福を倍増させる。 長寿延命、縁結び。調伏法→敵とか魔を除去する修法。悪行をおさえることが目的であるから、すぐれた阿闍梨でないとできない。 などがあります。 ちなみに疫病対策の場合は、かつては「魔」が病を振りまく、と考えられていましたから、調伏法に当たりますね。 不動明王など、悪い奴を懲らしめてくれる仏さまに祈って、疫病の「魔」を退治してもらう。それを目的として護摩が焚かれたのです。
本郷和人
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