夏の北海道で、野球を思い切りやって、最高の思い出にしよう!「リーガ・サマーキャンプ」4月に参加者募集
夏の甲子園に出場できるのは、49校だけだ。それ以外の約3700校の高校球児、12万7千人ほどは、実質的な夏の甲子園の予選である各都道府県の「選手権大会」が最後の戦いになる。 3年生たちは、その日で高校野球を引退する。中には大学や社会人などで野球を続ける選手もいるが「野球は高校でおしまい」と割り切って、受験勉強に専念したり、就職活動をしたり、野球部時代にできなかった「高校生活を楽しむこと」に時間を使う高校生もいるだろう。 でも「もっと野球をしたかった」「好きな野球を楽しみたかった」という思いのままに「引退」する3年生も少なくないはずだ。 夏休みは北海道で野球! 「高校3年生の野球部員の皆さん、夏の甲子園予選を終えても、自身の技量をさらに上げるため、経験を積むため、スタッツを残すため、全国の仲間との新たな繋がりを作って自身の未来につなげるためにも、北海道で思いっきりプレーをしませんか?」 そう呼びかけるのは一般社団法人Japan Baseball Innovationの阪長友仁さんだ。 阪長さんは新潟明訓高校時代は夏の甲子園に出場してホームランを打っている。また立教大学野球部ではキャプテンを務めた。 卒業後はJICA(青年海外協力隊)で、世界各地で野球指導を行ったが、ドミニカ共和国の「本当に選手のことを考えた野球指導」に出会って、日本野球に「選手の成長を促す野球」「スポーツマンシップにのっとった野球」を普及させるために活動している。 近年は、高校野球のリーグ戦であるLiga Agresivaの取り組みを全国に広げている。昨年はLiga Agresivaに参加する高校が4つも夏の甲子園に出場。そのうちの1校、慶應義塾高校が107年ぶりの優勝を飾った。 そのインパクトもあって、Liga Agresiva参加校は34都道府県171校に広がっている。 野球のほか農業体験なども 今回、北海道で開催されるのは 全国の高校3年を対象とする個人参加型の交流会「リーガ・サマーキャンプ」 8月9~16日の日程で、栗山町民球場(空知管内栗山町)で試合を行う。 募集人員は約80人、学校単位ではなくすべて個人参加。 地元の宿泊施設に泊まって、チームに分かれて試合をしたり、農業、酪農体験などをする。 試合は木製バットを使用する。また、スポーツマンシップなど学びの機会もある。勝ち負けよりも「野球の楽しさ」を実感することを重視しているが阪長さんは、このサマーキャンプの目的として以下の4つを挙げている。 1. 自身の技術レベルをもっと向上させたい 2. 大学などへの進路を切り開いていきたい 3. 自分の本当の実力をもっと知りたい 4. 今まで出会っていなかった選手と交流したい 新たな環境から未来を拓く 阪長さんはこのキャンプを企画した背景として 「高校3年生の8月は、なぜ勝ち残ったチームの選手だけが経験を積めるのか? 甲子園に出場していなくとも実戦経験が積めて、自身の成長につなげ、スタッツを残せる試合があってもいいのではないか? その思いに掻き立てられ、8月の夏休み期間中に、LIGA Agresiva参加校に関わらず、広く全国の高校から参加したい選手が夏休みに集えるサマーキャンプ(リーグ戦形式の試合)を実施することを考え、準備してきました。 参加する選手が、北海道の地で自身の力をさらに伸ばし、発揮していくことで、夢を実現する可能性を広げる。 不完全燃焼に終わった選手も夏休みにたくさんの試合を行って自身の力を表現していく。 そういったこれまでになかった新たな環境を作ることで、参加いただく選手の未来、日本の野球界、日本の未来を明るくしていく。 そういう志を、皆さんと共有したいと思います」 なお、最終日の8月17日には、日本プロ野球で最も新しい本拠地球場であるエスコンフィールド北海道での試合も予定されている。 日程は次のようになっている。 ■8月7日(水) 夕刻集合・オリエンテーション・講習 ■8月8日(木) 栗山町民球場 練習 ■8月9日(金)~ 16日(金) 栗山町民球場 試合(各チーム6~8試合) 各種体験活動(農業・酪農など) ■8月17日(土) 【Final Day】エスコンフィールドHOKKAIDOで開催! ■8月18日(日) 午前解散 約1週間の日程、有償のイベントなので、各高校生は費用を用意する必要があるが、お金を払って参加する価値があるイベントだと言えよう。 アメリカでは、高校、大学で野球をした選手たちが、ウィンターリーグやサマーリーグに参加してチームに分かれて試合を楽しむことが一般的になっている。 そこから新しいチームへ進む進路が開けたり、チームメイトが一生の付き合いになるような親友になることもある。 「野球をする仲間」と出会うことは、何物にも代えがたい大きな体験になると言えるだろう。 「リーガ・サマーキャンプ」は、 主催:一般社団法人Japan Baseball Innovation 後援:北海道庁・栗山町教育委員会・NPO法人北海道野球協議会 協力:株式会社日本旅行北海道・NPO法人BBフューチャー となっている。募集は4月からを予定している。
BASEBALL KING