伊勢の三宅淳詞選手所属ニスモ、スーパーGT500最終戦7位総合3位に
「2024 AUTOBACS SUPER GT」第5戦(最終戦)の決勝レースが12月8日、鈴鹿サーキット(鈴鹿市、1周5.807キロ)で行われ、伊勢市出身のレーシングドライバー三宅淳詞選手が所属する「NISMO NDDP」は7位、年間の総合点で3位になった。(伊勢志摩経済新聞) 【写真】【その他の画像】2024 AUTOBACS SUPER GT第5戦(最終戦) 三宅淳詞選手 今シーズン、三宅選手にとってGT500クラスはルーキーイヤー。日産ワークスチーム「NISMO NDDP(ニスモ・ニッサン・ドライバー・デベロップメント・プログラム)」(島田次郎監督)に所属し、赤の3号車「日産Z NISMO GT500」を高星明誠選手と共にドライビングする。 予選レースで8番だったが14号車の違反で7番グリッドからのスタートとなった決勝レース。チームメイトの高星選手が前半を担当し、次々とオーバーテイクを決めトップを走る36号車「au TOM’S GR Supra」坪井翔選手に迫る2番まで順位を上げ、19周目で三宅選手に交代。交代後三宅選手は、36号車山下健太選手にテールトゥーノーズでプレッシャーをかける強気の走りを見せ、観客を沸かせた。31周目にFCY(フルコースイエロー、安全確保のために時速80キロ以下、追い越し禁止)が出てスロー走行に。32周目でFCYが解除されると三宅選手はトップを狙うためアクセルをオンにしたが、デグナーからの立体交差手前でスピンしてしまい順位を落とした。結果、7位でのゴールとなったが、ドライバーズランキング、チームランキング共に年間の総合ランキングで日産勢トップの3位と健闘した。 三宅選手は「序盤は攻めることができたが、スピンしてしまい、ものにできなくて申し訳なかった。冬のレースなので(路面やタイヤの温度が下がり滑りやすいことを)気をつけていたが予想以上に滑ってしまった。ペースが良く、トップを狙えただけに本当に反省」と苦笑する。 一年を振り返る三宅選手は「500クラス1年目で、ニスモのチームに入れたことはうれしかったが最初は分からないことばかりで不安もあった。チームの皆さんのサポートと共に、経験値のある高星さんが引っ張っていってくれて、いろいろ親切に教えてくれたことが一番ありがたかった。一年を通して経験を積むことができて成長させてもらった。来年に向けて準備をしていくので、引き続き応援をお願いできれば」と話す。 2018(平成30)年にSRS-F(鈴鹿サーキットレーシングスクール フォーミュラ、現在HRS-Suzuka Formulaに名称変更)の講師を務め三宅選手を指導して以来、サポートを続ける田中哲也さんは「確実に成長している。今回のレースではミスをしたが、アグレッシブな走りを見せてくれたことは高く評価された。日産のワークスチームという大きな看板を背負ってGT500でのこの経験は三宅にとっても充実した一年だったと思う。今回のミスも経験として確実に糧になっていると思うので、各カテゴリーでチャンピンオンを取って日本一のレーサーとして息の長い選手になってもらえれば」とエールを送る。
みんなの経済新聞ネットワーク