お薬から全速力で逃走! 保護猫が負った「下半身不随のハンデ」を物ともしない天真爛漫さ
らい、お兄ちゃんになる
2020年夏、息子・いちが生まれました。2週間の入院後、赤ちゃんと一緒に帰ってきた私に、拗ねたり甘えたり、「え、誰?」と警戒したりと、猫たちの反応は様々でしたが、赤ちゃんにはそれほど反応せず通常モードでした。 いちを空気扱いしていた猫たちですが、生後4ヶ月頃には、予測できない動きをする未知の存在に関心を向けるようになりました。 特にらいはカーペットにいちを寝かせると、近づいて見つめたり、匂いを嗅いだり、ほっぺにキスをしたりと、自らいちに近づいてスキンシップをするように。いちが動くと心配そうに側で見守り、小さな手が伸びてくると緊張しながらもじっと動かず触らせてくれます。 そして、ハイハイできるようになると、いちの方かららいの側に行くように。まだ力加減ができないのでギュッと毛を掴んでしまわないよう、こちらがハラハラドキドキしながら見守っていましたが、らいが辛抱強く相手をしてくれるおかげで、いちも力を加減しながら優しく触れられるようになっていきました。 それと同時にますます弟分のお世話に熱が入るらいお兄ちゃんでした。
保護猫たちとらい
これまで沢山の猫を保護し、多くの子が大切な家族になりましたが、里親さんに引き取られて幸せになった子や、保護当時すでに老猫だったり病気だったりして、数週間・数ヶ月で亡くなった子もいました。 年齢も性格も様々でしたが、らいはどの子にもフレンドリーに接して、保護猫たちの警戒心を解いてくれました。特に子猫たちはすぐにらいに懐いて、そばを離れない子もいました。 らいはわざとシッポをピクピク動かして子猫を遊ばせたり、毛づくろいや添い寝をしてあげる優しいお兄ちゃんでしたが、大好きなオモチャは「やっぱり譲れません!」な時も。また、ヤンチャが過ぎる子はきちんと叱る頼もしい一面もありました。 らいより大きな猫を保護すると「自称・わが家のボス」として、みんなにとって安全な相手かどうかをストーカーしてじっくりチェック。そして、いつの間にか仲良くなっているのでした。