混沌とする世界情勢、新リーダー誕生…大分県内で起きた政治・経済 2023年を振り返る
安全保障問題で揺れた世界情勢、大分県政も大きな変化があった政治・経済の一年を振り返ります。 【写真を見る】混沌とする世界情勢、新リーダー誕生…大分県内で起きた政治・経済 2023年を振り返る ■新しい県知事に佐藤樹一郎氏 4月9日、20年ぶりに新しいリーダーを決める県知事選挙が行われました。選挙戦は前大分市長の佐藤樹一郎氏と前参議院議員の安達澄氏との一騎打ちに。開票の結果、佐藤氏が27万1400票を獲得し、安達氏におよそ6万8000票の差をつけて初当選を果たしました。佐藤新知事は「国と県と18市町村がしっかり連携してこれから粉骨砕身で取り組みたい」と述べ、広瀬県政の継承・発展、人口減少対策や観光振興などを進めていく考えを示しました。 ■統一地方選挙後半 4月16日、大分市長選には無所属で新人の足立信也氏が72年ぶりとなる無投票で初当選。足立氏は中学生の給食費の無料化をはじめ、少子化対策を中心とした新たな市政のビジョンを打ち出しました。 4月23日、8年ぶりに選挙戦となった別府市長選挙は現職の長野恭紘氏が3万6697票を獲得し、新人の小手川裕市氏に2万5400票あまり上回り、3期目の当選を果たしました。 ■激戦となった参議院大分補欠選挙 4月23日、安達氏の議員辞職に伴い、参議院補欠選挙も行われました。岸田政権の中間評価と位置づけられ、激しい選挙戦に。開票の結果、自民党新人の白坂亜紀氏が19万6122票を獲得し、立憲民党の前職、吉田忠智氏にわずか341票の差の大接戦を制して初当選しました。 ■5期20年の広瀬県政に幕 4月27日、2003年から20年間の長期政権を築いた広瀬勝貞氏が退任。行財政改革や企業誘致に手腕を発揮し、2019年にはラグビーワールドカップの大分開催を実現しました。退任式で広瀬氏は「県の行政にゴールはありません。みなさんありがとうございました」と述べ、県の職員やOBら約1000人から万雷の拍手が送られました。 ■長距離ミサイル用大型弾薬庫設置へ 陸上自衛隊大分分屯地 2月、他国のミサイル基地などを破壊する反撃能力の保有に向けて、政府が大分市の陸上自衛隊大分分屯地に長距離ミサイルなどを保管する大型弾薬庫を新たに設置することがわかりました。政府関係者によりますと、防衛省の新年度予算案に反撃能力を保有するスタンド・オフ・ミサイルなどの大型弾薬を安全に保管するため、火薬庫10棟程度を整備するおよそ58億円が計上されています。