【山口県】[周南警察署]80歳女性が1年で6,800万円 SNS型詐欺事件で県内最高額の被害
周南署は1日、周南市の無職の80代の女性が、SNSを通じて知り合った複数の人物に昨年8月上旬から今年の9月13日までの間に6,807万円をだまし取られる詐欺事件の発生を公表した。被害額は今年に入って県内で最高額だった。 同署によると、SNSはフェイスブック、LINE、プラスメッセージと音声通話も使用。 女性は一人暮らしだった。8月上旬ごろ、女性はSNSを通じて海外勤務中の医師を名乗る男と知り合い、この男から「国連の報奨金が150万ドルある。私の口座が使えないので、預かってほしい」などと言われ、報奨金を預かる手続きにあたり、弁護士、運送業者を名乗る複数の人物を紹介された。 その後、この医師、弁護士、運送業者を名乗る人物から「報奨金が税関で保留されたので現金を支払う必要がある」、「あなたにマネーロンダリングの疑いがかかっており、嫌疑を晴らすため、現金を支払う必要がある」、「海外にいる医師の娘が病気になったので、治療費を代わりに払ってほしい」、「お金を返金したいが、返金を受けるための手続き費用の支払いが必要」などと言われた。 このため、ATMなどから指定口座に90回にわたって4,957万円を振込▽宅急便で4回、800万円送金▽現れた人物に7回、1,050万円の現金を渡し、すべてだましとられた。 窓口で振込の手続きをした際に金融機関の職員から詐欺ではないかと声を掛けられたが、SNSの会話を信じ切っていて気づけなかった。9月17日になって金融機関が県警本部に通報し、周南署が捜査してようやく詐欺被害がわかった。