大阪・なんばに「ハイアット」のカジュアルホテルが開業、旅行客と地元民が交流できるコミュニティに
ハイアット系列のカジュアルラインホテル「キャプション by Hyatt なんば 大阪」(大阪市中央区)が、6月12日に開業。それに先駆けて11日、報道陣にその全貌がお披露目された。 【写真】コンセントも充実、誰でもゆったりくつろげる「トークショップ」 ■ 地域に根ざしていくことをコンセプトに 2022年6月にアメリカ・メンフィス、2024年4月に中国・上海に続き、今回オープンする同ホテルが日本初進出となる「キャプション」ブランド。地域密着型のカジュアルラインホテルで、旅行客だけでなく地元の人も集まるコミュニティとして地域に根ざしていくことをコンセプトにしている。 なかでも注目は、宿泊客だけでなく一般客も利用できるホテル1階の「トークショップ」と呼ばれるコミュニティスペース。広々とした空間では、カフェとしてコーヒーなどドリンクはもちろん、ガッチョの唐揚げ、肉吸い、串カツなどの大阪のソウルフード、夜にはカクテルを楽しむことができる。 また、さまざまなイベントも企画されており、千日前道具屋筋商店街にある食品サンプル店「デザインポケット」による食品サンプル作りのワークショップ、老舗たこ焼き店「たこ焼道楽 わなか」の職人直伝のたこ焼き作り体験、今年いっぱいで閉店する「味園ビル」でバーを4軒営むB・カシワギさんによるディープななんば街歩きなど、地元民も興味をそそられるような体験が多数実施される。 そのほか、中央にある雲の形をした大きなテーブルの上には「スタンダードブックストア」の店主・中川和彦さんが選書した本がズラリと並び、自由に読書が楽しめるなど、旅行客と地元民の両方が楽しめる場所となっている。 ■ 客室や館内には大阪弁を使った案内も 11階建てで、客室は全167室、2階にはジムやランドリールームもスタンバイ。客室内には、大阪出身のアーティスト・ZAnPon氏が描きおろしたアートがヘッドボードに飾られているほか、浴室には大阪弁の「nandeyanen(なんでやねん)」の文字がデザインされ、インパクトは抜群。 室内の案内にもイラストが使われており、読書灯には「巻物」、クローゼットには「着物」、ティーセットには「湯呑み」で各機能が表現されているなど、日本らしさが随所に感じられる。また、室内や館内には至るところに関西弁と英語による案内も各所に用意され、大阪の言葉の文化を感じられるように工夫されている。 日本ハイアットの代表取締役・坂村政彦氏は、「大阪・なんばは文化が多様で活気がある。日本屈指の繁華街でありながらも、伝統も周りにたくさんあり、伝統とトレンドが楽しめるユニークな街。ユニークネス、ダイバーシティのある街だからこそ、大阪をキャプション第一号の場所に選びました。ここから世界中のみなさんに地元の才能やビジネスを紹介していきたい」と意欲を話した。 宿泊は1泊1室1万9360円~(スタンダード/2名)、2万9040円~(デラックス/3名まで)。体験イベントはホテル公式のインスタグラムにて掲載予定。トークショップの営業時間は朝7時~夜10時。キャッシュレス決済のみ利用可能。場所は大阪メトロ千日前線「日本橋」駅から徒歩5分、南海本線「なんば」駅から徒歩6分。 取材・文・写真/野村真帆