【出前授業】高校生が「スマホ販売」で考えた 企業間の自由な競争とは「独占禁止法教室」で学ぶ 北九州市
FBS福岡放送
スマートフォンを販売する際にどういうサービスが付いていると、より買ってもらえるか。高校生が考えました。北九州市の商業高校で30日に行われた「独占禁止法教室」。いったいどんな授業だったのでしょうか。
30日午後、北九州市の小倉商業高校で行われた「独占禁止法教室」には、3年生39人が参加しました。生徒たちは、携帯電話を購入する「買い手」と、販売する「売り手」A、B、C社に分かれて、5万円のスマートフォンが「買い手」側に選ばれるサービスについて考え、提案しました。 ■生徒(A社) 「今回、私たちは1年間のところを2年間、製品を無料で修理します。」 ■生徒(B社) 「私たちが出すプランはこちらです。契約開始から2か月間、30ギガを追加で提供する。1ギガ買うのに1000円なので、3万円無料ということです。」 ■生徒(C社) 「買っていただくとモバイルバッテリーを1つ無料でサービスします。」
同じ価格のスマホを買うのに、どのサービスが付いていたら一番買いたいと思うのかを選んでもらうと、このクラスでは30ギガを追加するB社が1番人気でした。 これは、公正取引委員会が独占禁止法について学んでもらおうと開いている出前授業です。自由な競争があることで選択肢が増え、価格が適正に保たれ安心して買い物できる環境がつくられていることを学びます。
■生徒 「失礼します。社長さんいらっしゃいますか。これから独占禁止法47条の権限によって立ち入り検査を行います。」 4つの販売会社がパソコン販売で15万円に値上げする価格協定を結び、独占禁止法違反の疑いで立ち入り検査される寸劇も行われました。それぞれの企業が決めるべき商品の価格や数量を共同で取り決めるカルテルが、独占禁止法によって禁止されていることを学びました。 ■生徒 「自分たちの身の回りで起きていること、スマホだったり文房具だったり、いろいろなところで独占禁止法が適用されているんだなというのが身にしみて感じました。」 「(独占禁止法がなかったら)新しい製品や良い製品が生まれてくる機会が減ったりするので、とても大切な法律だと思います。」 公正取引委員会九州事務所は、消費者にとって健全な市場が守られるために「企業間の競争の大切さ」を知ってほしいと話していました。