〔東京外為〕ドル、154円台後半=中東懸念後退で上昇(22日午前9時)
22日朝の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、中東情勢への懸念が後退したことで買い戻しがやや優勢となり、1ドル=154円台後半に上昇している。午前9時現在、154円61~63銭と前週末(午後5時、154円47~48銭)比14銭のドル高・円安。 先週末の海外市場では、欧州時間の序盤に154円30銭台に緩んだ後は買い戻され、米国時間の序盤に154円60銭前後に浮上。ただ、政府・日銀による為替介入への警戒感から上値は重く、中盤以降は154円40~60銭前後でもみ合った。終盤は154円50銭台で推移した。週明け東京時間の早朝は154円60銭前後で取引されている。 前週末の東京時間は、イスラエルによるイラン攻撃の報道で一気にリスクオフに振れ、昼前後に一時153円台半ばに落ち込んだが、午後からリスクオフは一巡して買い戻しが優勢となった。海外時間も「中東情勢への懸念は薄らぎ、ドル円は底堅い展開」(FX業者)だった。もっとも、「154円台後半では介入警戒感から上値は重い印象だった」(大手邦銀)とされ、「全般の値動きは方向感を欠いた」(同)という。 東京時間は「決め手となる材料が見当たらない中、154円台半ばを軸にレンジ圏内の値動きにとどまるだろう」(先のFX業者)とみられる。このところFRB高官から利下げに慎重な発言が相次いでいることはドル円の支援要因ながらも、「155円に近い水準からはいつ介入が入ってもおかしくはない」(先の大手邦銀)ため、上下に動きにくい。また、週後半には日銀金融政策決定会合もあり、様子見ムードも強まるとみられる。 ユーロは対円で上昇、対ドルは小高い。午前9時現在、1ユーロ=164円78~80銭(前週末午後5時、164円59~60銭)、対ドルでは1.0658~0658ドル(同1.0655~0655ドル)。