「ばけばけ」ヒロイン夫役トミー・バストウ「リスペクトしてます」真田広之との再共演望む
25年度のNHK後期連続テレビ小説「ばけばけ」の出演者発表会見が27日、NHK大阪放送局で行われ、女優高石あかり(21)演じるヒロイン松野トキの夫ヘブン役に、英国出身の俳優トミー・バストウ(33)が決まった。国内の知名度がほぼないところから、オーディションを経ての大抜てきとなった。 ◇ ◇ ◇ トミーは日本語を独学で10年ほど勉強しており「皆さん、はじめまして。勉強中のトミーです。よろしくお願いします」と流ちょうにあいさつした。国内246人、海外から1521人と計1767人が参加したオーディションで、夫役を勝ち取った。年に1~2カ月ムエタイの練習でタイに滞在しており、出演の決定もタイで聞いたという。国内では特定の事務所に所属しておらず、まさにサプライズ起用となった。 トミーは07年、ロックバンド「FranKo」を結成。リードボーカルとして現在も活躍しながら、俳優としても活動している。父親が映画好きで、幼い頃から世界中の映画に触れ、日本に興味を持ったという。過去に5回ほど日本に滞在したこともある親日家だ。 24年エミー賞受賞ドラマ「SHOGUN 将軍」にもポルトガル人司祭役で出演。同作で共演した女優穂志もえか(29)から、朝ドラのオーディション開催を伝えられ、出願した。同作主演の真田広之(64)とは今も連絡を取り合っているが、朝ドラの出演決定は「秘密でした。もうすぐ伝えます」と守秘義務もあり、苦笑い。「リスペクトしてます。もっと一緒に働きたい」と再共演を望んだ。 同ドラマは松江の没落士族の娘で、小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)の妻・小泉セツをモデルに描く。ヒロイン役の高石から「魅力あふれる方。誰とでもフレンドリーで、しっかり人の目を見て話すところがステキ」と絶賛された。さらに高石が「ゆっくり町をお散歩? したい」と話すと、トミーが「散策?」と優しくフォロー。早くも“夫婦”で息の合ったところを見せていた。【阪口孝志】 ◆トミー・バストウ 1991年(平3)9月26日生まれ、英国出身。08年「ジョージアの日記/ゆーうつでキラキラな毎日」でメジャー映画初出演。俳優としてキャリアをスタートさせると、18年から米国にも活動の場を広げた。21年の映画「ネバー・バックダウン/自由への反乱」、22年の日独合作ドラマ「ザ・ウィンドウ」などにも出演。