客の言葉に涙「みんなの日常でありたい」能登半島地震の翌日から営業再開…まちのパン屋さんの想い 石川県輪島市
北陸放送
MRO北陸放送・牛田和希アナウンサー 「こんにちは。大変な中すみません」 輪島市気勝平町のパン店「くまのおうち」の店主、古川まゆみさん。 【写真を見る】客の言葉に涙「みんなの日常でありたい」能登半島地震の翌日から営業再開…まちのパン屋さんの想い 石川県輪島市 1月10日、店内にはさまざまな種類のパンが並んでいました。古川さんは2人の姉とともに店を営んでいます。 しかし、1日の地震で厨房にあった冷蔵庫が倒れるなど被害を免れることができませんでした。水道も電気もないなかで古川さんたちは、震災翌日からストックしていた冷凍のパンを地域の人たちに無料で提供しました。 くまのおうち・古川まゆみさん 「オープンの時よりも行列。常連さんが多くてもう涙してハグして、命あっただけよかったねって。」 1月3日の夜からは電気が復旧したものの、断水は今も続いています。 それでも、地域で水の支援を受けるなどし、4日からパンを作ることができるようになりました。 ■自身も被災しながらも営業再開…「家族が元気でいられるために」 古川さん 「家族が元気でいられるためにはパンを作ること」 パンの無料配布は今月6日まで行い、7日からは販売を再開しました。 地震前と同じように販売することに葛藤もあった古川さんですが、その背中を押してくれたのは地域のお客さんです。 牛田アナ 「客さんとのやりとりで覚えている言葉は?」 古川さん 「今はお金とって販売している。やっぱり無料だと取りに来づらい、たくさんもらえないという方がすごく多くて…お金とってごめんね、みんなボランティアなのにごめんねって、それがみんな‶何言っとる” ‶お金とってま!” ‶でないと私たち…生きていけん”その言葉が一番支えになった」 古川さんの目に浮かぶ涙… 常連客 「家族みんなで避難している、助かっている本当に」 また、道の駅輪島近くの別の店舗でも10日から営業を再開しました。こちらの店舗では、当面、1日2時間程度の営業時間を設けてパンを販売する予定です。 災害ボランティア 「たくさん買うと他の人もいるので。日本中が応援してます!頑張ってください!」
古川さん 「ありがとうございます。みなさんにパワーを送って頑張ります!」
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