【記録レビュー】ロッテ・佐々木 空振り三振奪取力は大谷超え 規定投球回未満でも奪三振率10.46
【24年12球団記録レビュー】微妙なシーズンとなった。ロッテの佐々木は今季18試合に登板し、自身初となる2桁の10勝をマーク。ただ、先発ローテーションを守ることはできず、投球回は111回止まり。1軍デビューの21年から4年連続で規定投球回数に届かなかった。 それでも非凡な三振奪取力は変わらず。規定投球回不足ながら129三振を奪い、9イニング換算の奪三振率は10.46に達した。先発10試合、シーズン100回以上を条件に規定投球回未満で奪三振率10.00以上は今季の佐々木で10人、12度目。自身は22年(12.04)に次いで2度目で、複数回クリアは他に19、23年の種市(ロ)しかいない。 奪三振の内訳を見ると今季は空振り三振が82・9%に当たる107。22年は173のうち136で78・6%だったから比率では上回った。過去に今季の佐々木より高かったのは救援が半数以上あった99年の森(西=89.8%)のみ。主に先発では16年の大谷(日)の82.2%をしのいだ。被本塁打もわずか2本。今季は0ストライク、1ストライクから1本ずつで2ストライクからは許さなかった。佐々木の通算被本塁打は15本。うち2ストライクに追い込んだ延べ900人の打者に対し、被弾は21年の鈴木大(楽)の1本だけ。凄みの伝わる数字を残した。(記録課・宮入 徹)