「話し方」は言葉のテクニックでは良くならない 「相手の欲求」をつかむ話し方とは?
コミュニケーションを改善しようとしている人は多いでしょう。しかし、「言い方」を学んでも、一向に改善されません。コミュニケーションはむしろ「テクニック」よりも「マインド」が重要です。特に「相手の承認欲求」を把握することが最も重要です。その理由について、『アメリカの中高生が学んでいる話し方の授業』から一部抜粋・編集してお届けします。 ■「相手の承認欲求」を「言葉」から把握する 「コミュニケーション」と聞くと、私たちはついつい「言い方」「伝え方」を工夫することを考えがちです。たしかにそれらは大事なのですが、人とは表面上の言葉だけでなく、心と心で対話をするもの。
では、相手の心を満たすにはどうしたらいいのか。それが「相手の承認欲求」に着目することです。「相手の承認欲求」に応えることで、いい関係を築くのです。 では、相手の承認欲求を把握するためには、具体的に相手の言葉をどのように聞けばいいのでしょうか。そのためには3種のキーワードに注目します。それは承認欲求が表れる「リピートキーワード」と「割り込みキーワード」、そして「特別感キーワード」です。それぞれについて詳しく見ていきましょう。
■承認欲求が表れる「リピートキーワード」 「リピートキーワード」とは、会話やスピーチの中で2回以上登場する重要なキーワードです。リピートキーワードは3種のキーワードの中で、最も見極めやすいキーワードです。 たとえば、私の知人が「親が自動車の免許を取れってうるさくて」と言うので、「免許を取りなさいって言われているんですか?」と尋ねたら、「そうではない」と言います。「免許を取りなさい」とは言わないそうなのですが、会話の端々に「免許があればねえ」とか「あそこに免許センターがあるよね」など、「免許」というキーワードが頻繁に出てくるのだそうです。
それでさすがに、「免許を取ってほしいということかな」と思ったそうです。このような場合は「免許」というキーワードの向こう側に、「免許を取ってほしい理由」が隠れているのです。 共感しながらその理由を知ろうとすると、承認欲求が見えてきます。他にも女子会で集まって話をしているときに、どんな話題になっても「彼だったらなんて言うかしら」とか、「でも彼がどう思うかしら」などと「彼」というキーワードがリピートキーワードになっている女性は、みんなに恋人のことを話したくてウズウズしているのです。