「話し方」は言葉のテクニックでは良くならない 「相手の欲求」をつかむ話し方とは?
「USJ行ったことある?」という話題になれば、「あ、彼が行きたいって言ってた」とどうしても「彼」が登場します。このようなときに、その女性に対して誰かが「そういえば、あなたの彼ってどんな人なの?」とか「彼とはうまくいっているの?」と尋ねてあげたら、堰を切ったように語り始めるでしょう。 このように、リピートキーワードから相手の承認欲求を把握することは比較的容易だと言えます。 ■承認欲求が表れる「割り込みキーワード」
次に相手の承認欲求を把握しやすいのが「割り込みキーワード」です。これは会話の流れに関係なく、唐突に割り込ませてきたキーワードがあれば、そのキーワードに相手の承認欲求が表れていることを示します。 たとえば、友人と集まって最近読んだ芥川賞作品や直木賞作品などの小説の感想を述べ合って盛り上がっているときに、「そういえば僕がフランスに行ったときはさ」と唐突に異質な話題を押し込んでくる人がいます。 このようなときは、自分がフランスに行ったことがあることを知ってもらいたいという承認欲求が表れているのですね。また、ママ同士のランチ会で自分か夫が有名大学出身であることや、子どもが有名大学に合格した話をしたくて仕方ないときは、会話の途中に有名大学の話題で割り込んできます。
「それじゃあ、来月になったらそこの美術館にみんなで行きましょうよ。モネ展やっているらしいわよ」と話していても、「来月は大学の学園祭の時期よね。◯◯大学の場合は─」とか、「学校行事に祖父母が来てくれるのは嬉しいけど対応が大変で……」と話していても「わかるー。うちの旦那も祖父も◯◯大学だから挨拶が大変でー」と割り込んでくるような学歴自慢はよくある例だと思います。 このような例は大概、自分か身内に有名大学出身者か合格者がいて、有名大学出身でない人、もしくは子どもが有名大学を目指している人に対してマウントを取って優越感に浸りたい場合に見られます。