高倉健さんが銀幕でよみがえる 初デジタル化10本含む19作品上映 東京・丸の内TOEIで7日から「没後10年 高倉健特集 銀幕での再会」
俳優の高倉健さんが2014年11月10日に83歳で亡くなってから間もなく10年を迎える。永遠不滅の大スターの没後10年企画として、7日から東京・丸の内TOEIで「没後10年 高倉健特集 銀幕での再会」(22日まで)が開催される。初デジタル作10本を含む珠玉の19作品を上映。健さんが銀幕でよみがえる。
今回の企画では、これまでデジタル上映されなかった「花と嵐とギャング」「悪魔の手毬唄」など10本の初デジタル上映作品がお目見え。さらに、鶴田浩二さんや藤純子(富司純子)の主演作に客演した「脇役でも輝く健さん」作品や、東映のみならず東宝、松竹、KADOKAWA配給作品を含む19作品がデジタル上映される。7日の「駅 STATION」上映後には木村大作さん、17日の「幸福の黄色いハンカチ」上映後には山田洋次監督、武田鉄矢がそれぞれ登壇する舞台あいさつも行われる。
さらに劇場ロビーでは高倉さんの東映ニューフェース時代の秘蔵写真や、高倉さんの背中に刺青(いれずみ)絵師・毛利清二さんが描いた刺青絵のデザイン原画コピー、上映作品(一部)のプレスシート、チラシ、サントラなど貴重で懐かしい品も数多く展示され、大スターの息吹を感じられる空間となる。 会場となる丸の内TOEIは、東映最後の直営館で来年の閉館が決定。同所での「高倉健特集」は今回が最後となり、ファンにとっては高倉さんに〝触れる〟貴重な機会となりそうだ。 ◆高倉健(たかくら・けん) 1931年2月16日生まれ、福岡県出身。55年に「東映ニューフェイス」2期生として東映に入社し、56年1月29日公開の映画「電光空手打ち」「流星空手打ち」の主演で銀幕デビューを飾る。その後「日本俠客伝」「網走番外地」「昭和残俠伝」といったシリーズものなどでスターの地位を盤石にした。東映から独立した後も「幸福の黄色いハンカチ」「野性の証明」などの大作や、「ブラック・レイン」(89年)、「ミスター・ベースボール」(93年)などの米ハリウッド映画に出演。遺作となった「あなたへ」(2012年)まで205本の映画作品をのこした。 ◆上映予定の19作品◆ タイトル 公開日 監督 初①「花と嵐とギャング」 1961年 6月23日 石井輝男監督 初②「悪魔の手毬唄」 1961年11月15日 渡辺邦男監督 ③「人生劇場 飛車角」 1963年 3月16日 沢島忠監督 初④「ジャコ萬と鉄」 1964年 2月 8日 深作欣二監督 初⑤「狼と豚と人間」 1964年 8月26日 深作欣二監督 ⑥「網走番外地」 1965年 4月18日 石井輝男監督 初⑦「網走番外地 北海篇」 1965年12月31日 石井輝男監督 初⑧「緋牡丹博徒」 1968年 9月14日 山下耕作監督 初⑨「ごろつき」 1968年10月12日 マキノ雅弘監督 初⑩「日本俠客伝 花と龍」 1969年 5月31日 マキノ雅弘監督 ⑪「昭和残俠伝 死んで貰います」1970年 9月22日 マキノ雅弘監督 初⑫「山口組三代目」 1973年 8月11日 山下耕作監督 初⑬「現代任俠史」 1973年10月27日 石井輝男監督 ⑭「新幹線大爆破」 1975年 7月 5日 佐藤純彌監督 ⑮「幸福の黄色いハンカチ」1977年10月 1日 山田洋次監督 ⑯「野性の証明」 1978年10月 7日 佐藤純彌監督 ⑰「駅 STATION」 1981年11月 7日 降旗康男監督 ⑱「夜叉」 1985年 8月31日 降旗康男監督 ⑲「鉄道員(ぽっぽや)」 1999年 6月 5日 降旗康男監督 *公開日順。丸数字の前の「初」は初デジタル化
中日スポーツ