「部下や同僚と疎遠に」定年迎える彼が抱く不安 仕事を離れても付き合いたい人を考える必要
ですから、仮に定年後に今までの人間関係の中から疎遠になるヒトが出てきても、それは仕方がないことなのです。 自分がよかれと仮に思ったとしても、相手が自分を本当にどう考えているかはまた別問題ですから、あくまでも双方の気が合った場合のみ関係は維持される、くらいに考えていたほうが気も楽なハズです。 今までの人生は付き合う人数を増やすフェーズであったかもしれませんが、今後は(言い方は極端ですが)断捨離して、仕事や組織ベースから、本当の意味で個人ベースでの付き合いを開始するフェーズなのかもしれません。
そのような前提で、誰とどんな付き合い方をするべきかを考えたほうがよいでしょう。 ■自分の時間をどう使うかを自分で決める必要 時間の使い方も同様です。 KMさんは粛々と仕事をしてきた、ということですから、会社勤めをしていると、「やらなければいけないこと」が少なくとも平日はほぼ強制的にあるハズですし、上司や周りが方向性や、やるべきことを考えてくれているハズです。 しかし今後は、そのやるべきことやカリキュラムをご自身で考える必要があります。
そしてその際は、本当に自分がやりたいことは何か、自分自身を理解していることが大切なのです。 誰かがそういったことを教えてくれるわけでもありませんし、周りの真似をしたところで本当の満足は得られないでしょう。 自分は何がしたいのか、どんなことに時間を使いたいか。 ボランティアでも家事でも趣味でも何でもよいのですが、無理なく継続できる何かをいろいろと考え、挑戦し、探求するとよいでしょう。 なおその際には、先に述べた今後の人間関係を考えると、複数人でやることを前提とするよりも、自分1人でもできることを、どれだけ多く持てるかが大切だったりします。
理想は1人でもできる時間の過ごし方、友人知人なりと共同でできる時間の過ごし方など、複数の考え方を持つことですが、そのバリエーションを考える際には、少なくとも以下を考慮するとよいでしょう。 ※外部配信先では画像を全部閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください そのような前提で複数の趣味や、やりたいことを持てるようになると、俄然有意義な時間を過ごすことができるようになるはずです。
■定年後も人生はまだまだ続く 定年後もまだまだ長い人生です。 KMさんは粛々と仕事をしてきた、ということですが、今後のプライベートにおいてはぜひクリエイティブにご自身の人生を切り開いていってください。 結局のところ自分の人生においてクリエイティブにならずにどこでクリエイティブになるのか、という話です。 そのような考え方で、KMさんが今後の人生をより実りあるものにされるであろうことを応援しております。
安井 元康 :『非学歴エリート』著者